いのちのことば社創立60周年記念
聖書のことばをそのまま伝えて60年 ■新たなる出発

多胡元喜
いのちのことば社伝道グループ会長

私たちは、創立六十周年を迎え、新たなビジョンをもって進んでまいります。 創業期において、先輩たちは、改造したリヤカーを「福音車」と称して、福音文書を満載し、販売して回りました。これが私たちの原点です。時代と共に私たちの働きは、多岐にわたりましたが福音宣教への熱い思いは変わりません。今一度、宣教の原点に立ち返り、「ゴスペル・ボックス」で日本全国、津々浦々に出かけて行き、福音をお届けします。
 私たちは、いつも主と共に、教会と共に歩み、世界に目を向け、世界に開かれた働きでありたいと願っています。昨年秋に開設したクリスチャン新聞韓国支局を通して、韓国教会との宣教協力、文化交流、人材交流などを通して世界宣教の一端を担っていきたいと思います。
 ここ数年、福音派諸教会、諸団体の間で、新たな聖書翻訳に向けての話し合いと祈りが積み上げられ、「新日本聖書刊行会」が生まれました。私たちは、引き続き新改訳聖書の出版・頒布に努めるとともに、新改訳聖書の全面改訂による新しい翻訳聖書(二〇一六年、新日本聖書刊行会において翻訳・編集完了予定)の誕生と普及のために全面的に協力します。
 「聖歌」の出版終了以後、福音派において「聖歌」に代わる讃美歌集が待望されてきました。私たちは、新しい礼拝用讃美歌集(現在、福音讃美歌協会において編纂中)の誕生のために全面的に協力し、その普及に取り組んでいきます。
 出版業界は今、大きく変わろうとしています。電子書籍の誕生は、グーテンベルクによる印刷技術の革命以上に、新たな宣教分野開拓の可能性を広げました。この変化をピンチではなく、チャンスとして捕らえ、変化の先頭に立つ「チェンジ・リーダー」としての役割と使命を果たしてまいります。