エクレシア
――欧州に集められた
神の家族を訪ねて 第10回 年に一度、欧州に散らされた牧師が一所に集う日

内村伸之
ミラノ賛美教会牧師

外務省の2011年統計によると、ヨーロッパに暮らしている日本人の数は19万人で、年々増加傾向にあります。正確な統計はまだ発表されていませんが、2014年現在では20万人の日本人がヨーロッパ大陸に点在して暮らしているといわれています。神様はそれらの人々にも、あまねく福音を伝えようとしておられます。しかし、欧州には日本語を話すことができる牧師・宣教師の数は、今現在約30名程度です。
ですので、これらの牧師たちが、教団・教派や立場の違いを超えて、宣教のために協力し、ネットワーク、チームワーク、フットワークを構築することが不可欠です。そのような背景から2007年に初めてドイツのデュッセルドルフで「在欧日本語教会教職者研修会」が開催されました。翌年2008年にはスコットランド・エディンバラで、そして2009年から20013年までの間は南ドイツのバート・リーベンツェルで開催されてきました。開催の趣旨は、在欧の日本語教会、集会の牧師・宣教師同士の①交わりと情報交換、②共同の学びと研鑚、③個々の教会、集会の問題や課題の共有、④欧州全体の協力と援助をし、宣教のわざを促進拡大していくことにあります。日ごろ忙しく、また孤独な戦いをしている教職者たちが、この数日間は一所に集い、寝食をともにしながら、宣教や牧会上の課題を忌憚なく分かち合い、祈り合い、ともにみことばを開き、主を見上げ、賛美をささげながら、霊的に満たされてそれぞれが遣わされているフィールドへと戻っていくための大切な時間となっています。
今年10月には初めて東欧に場所を移し、ルーマニアのクルジュ・ナポカで開催されます。このように、超教派的に欧州に散らされている日本人の魂の救霊と養いのために牧師たちが交わりをこれからも強くし、日本をはじめ、全世界の教会と連携しながら、神の国を建て上げ、拡大させていくことができますよう、覚えてとりなしのお祈りを頂ければ幸いです。