クリスマスに届けたい素敵な本とメッセージ ■感動の実話 ―十年ぶりに再版

 『とっておきのクリスマス   』
佐藤敬
日本福音自由教会協議会 藤沢福音自由教会員

これは、本当に小さな本です。が、アメリカの月刊誌「ガイドポスト」へ投稿されたそれぞれの実話には、神様の奇しい御計らいによって与えられた「信仰」と「希望」と「愛」が満ち満ちて、きらきらと輝いています。
これらの実話を通して、私自身が見せていただいた〝クリスマスの星”を一人でも多くの日本の方々にも見ていただきたいと、長い間、願い、祈り続けておりましたが、神様は一九九七年、一九九八年に『とっておきのクリスマス』『続とっておきのクリスマス』への書籍化という具体的な形で、祈りに答えてくださいました。
多くのクリスチャンが「感動をありがとう」と言ってくださいました。毎年クリスマスには、この二冊の本の中から一つの話を選び、メッセージで取り上げてくださる牧師も何人かいますが、それは今でも続いているそうです。
民間では、各地のFMラジオ放送でも紹介され、またテレビでは「最高のクリスマス・プレゼント」の後追い調査がされて、ドキュメンタリー風に紹介されました。PBA(日本太平洋放送協会)では、「銀色のクリスマス・ツリー」をドラマ化して、伝道に用いてくださいました。

*   *   *

出版以来十三年の間、多くの方々から「再版を!」と希望する声を聞いていましたが、神様は沈黙を続けられました。それはまるで、イエス・キリストが誕生し、新しい契約の時代が始まる前に四百年続いた沈黙の時を思い起こさせるようでした。
そしてついに、今年のクリスマスが近づく中、長らく黙っておられるように見えた神様は、また、不思議な形で再版を実現してくださったのです。こうして再び、多くの方々にクリスマスの星を見ていただくことを可能にしてくださった神様に、ことばには言いつくせない感謝が溢れます。*   *   *三月十一日、未曾有の地震と津波に襲われ、その後も台風による大きな被害が続き、二〇一一年は日本にとって自然の猛威の襲撃に終始する一年だったように思われます。福島原発事故の諸相には、人間の弱さ、愚かさ、罪の深さが如実に示されているようです。たくさんのいのちが失われました。多くの物も失われました。そして多くの方々が、いえ、日本全体がいまだに深い悲しみ、失意、不安の中にいます。けれども、今年もクリスマスの星は輝き、時代を超え、国境を超え、肌の色を越えて――私たちにとって本当になくてはならないもの、変わらないもの、忘れてはならないもの――「信仰」と「希望」と「愛」を教えてくれることでしょう。 イエスさまがあの貧しい家畜小屋でお生まれくださったのは、私たちに、ほかのどのような贈り物にもまさる「永遠に続くいのち」というプレゼントを与えてくださるためでした。あの夜、空に燃えるように輝いた星は天来の星であり、この永遠のいのちを保証する星だったのです。ですから、今年のクリスマスも、救い主イエス・キリストがお生まれくださったことを心から喜び、お祝いいたしましょう。この本を手にされるお一人おひとりの内に「信仰」と「希望」と「愛」のともしびが明るく、大きく、きらきらと輝きますように、心より願い、祈っております。メリー・クリスマス!