ブック・レビュー 『ヴァインの祝福』

ヴァインの祝福
野田 禎
イムマヌエル綜合伝道団 富士見台キリスト教会 牧師

「多くの実を結ぶ」ための秘訣

 『ヤベツの祈り』が多くの人に読まれています。本書は同じ著者による第二弾。ある方はタイトルから「ヴァインという人から来る祝福」と思うかもしれません。いいえ、「ヴァイン」とは人名ではなく、「葡萄の木」という意味です。

 「葡萄の木の祝福」? 一体何のことだろうと思われるでしょう。葡萄、そうイエスさまが十字架にかかられる少し前に、弟子たちに最も大切なこととして教えてくださった「わたしはぶどうの木で、あなたがたは枝です……そういう人は多くの実を結びます」(ヨハネ一五章)というみことばから来ています。

 誰でもクリスチャンであれば、神さまから祝福を受け、その祝福が周りに注がれ、多くの実を残す生活を送りたいと願っていると思います。イエスさまは私たちに「多くの実を結ぶ」ようになると約束していてくださるのです。

 本書にはその秘訣が書かれています。あなたがあるドアの前に立っているとしましょう。向こうの部屋は「祝福と実り多いクリスチャン生活」。そのドアは閉まっていて、あなたは一つの鍵を持っています。その鍵はそのドアを開けることのできる鍵。あなたはそのときどうしますか? 期待をふくらませて、その鍵でドアを開くことでしょう。

 その鍵となるのが、本書です。前作同様、読者は恵みの世界、成長していく世界に引き込まれます。

 あなたは神さまをどんな方だとお考えでしょうか。誤解して「神さまは恐い方……、だって『わたしの枝で実を結ばないものはみな……取り除き』とあって、私は今まで実を結んでこなかったから、神さまから、いつか取り除かれてしまうのでは……」そんな不安を感じているとしたら、「ちょっと、待ってください」、イエスさまがおっしゃっていたのは、全く違った意味だったんです! その真理を知ると、必ず恵みと祝福の世界がさらに開かれます。

 この本を手にして、そっと開いてください。

 読みながら、神さまはあなたを祈りの世界に、神さまとの親しい交わりのときに導いてくださり、より多くの実を結ぶという「体験」をなさることでしょう。