出版ニュース 高木慶太先生、天に召される

『近づいている世界の終焉』 1974年に発刊された『近づいている人類の破局』の全面改訂版『近づいている世界の終焉』の原稿をいよいよ印刷所へ渡そうとする直前に、著者の高木慶太先生が天に召されたとの報せを受けた。

 高木先生は自らの病を知り、10月、11月の2か月間という短い期間に本書の改訂をしてくださった。10月下旬に編集者が教会をお訪ねしたときには、まだお元気で、原稿に手を入れながら、この本に託するあつい思いを語ってくださった。それだけに、この地上で、完成した本をお見せできなかったことが残念でならない。

 当初、その「あとがき」はもちろん先生ご自身が書く予定にしていた。ところが12月の初めに、病床から出版部へ電話があった。「もう『あとがき』を書く体力と気力がなくなってしまったので、編集者にお願いしたい」というものだった。「この本に対する自分の思いは、編集者がよく理解しているから」とのことばも加えられた。そしてそれから1週間後の召天であった。

 著者が文字どおり最後の力を振り絞って取り組まれたこの本を通して、「不安な時代」といわれる今、ひとりでも多くの方々がまことの望みと救いの道を見いだされることを、心より願っている。

(長沢)