宣教地からメリークリスマス! インドネシア カリマンタン
働き人がいない奥地の村人と一緒に

高橋めぐみ
高橋めぐみ
アンテオケ宣教会 インドネシア派遣

 インドネシアで迎えるクリスマスも今年で六回目になりました。ここは赤道直下、常夏ですから毎年汗だくのクリスマスです。汗だくであってもクリスマスツリーには雪に見立てた綿が飾られており、いつもミスマッチに思えます。

 ここでのクリスマスの伝統の一つに挙げられることは、「お互いの家を訪問しあう」ということです。クリスチャンの家庭ではそれぞれに手作りのお菓子を何種類も用意し、それから飲み物も用意してテーブルの上に自由にとれるようにセッティングします。訪問者はそれらのお菓子をつまみ、しばらく歓談しそして次の家に向かうのです。

 この訪問という習慣は教会から離れている人々や教会員の家族を訪れる良い機会となりますが、「あの家に行ってうちには来てくれなかった」ということが起こらないよう気をつけながらあらゆる家庭を訪問し続けなければならないため、お菓子の食べすぎとジュースの飲みすぎで最後にはもう甘いものは見るのもいやになります。

 この「訪問」の習慣は、私の住む村からさらに奥の村に奉仕に行った時には「食事付」となり、はさらにお腹が苦しい状況に追い込まれます。

 カリマンタンのダヤク族の人々はふだんあまり肉というものを食べられません。豚、鶏を飼っていますが、それらは特別な時のためで、彼らはクリスマスにそれらをほふりごちそうとして訪問客にふるまうのです。犬もごちそうの中に入ります。

 日本からの支援で私たちは、「グロリア寮」という奥地で中学校や高校がない子どもたちの寮を建て、寮を通しても伝道しています。去年のクリスマスは寮の飼い犬ロッキーが丸焼きにされ、その夜のクリスマス集会後の一品となっていました……。そういうわけで十二月に村々を巡回奉仕し、家々を訪問し続けるなら(特に男性は勧められ続けるので)丸々太って新年を迎えることになります。

 このような村の人々のクリスマスですが、本当にキリストの降誕を祝っているかというと多くの場合そうではなく、二十五日から新年にかけては単にお酒を飲むどんちゃんさわぎの機会になっているということもよくあります。

 インドネシアでは人々は、何かしらの宗教を登録しなければならず、豚を食べる彼らはカトリックかプロテスタントを選びましたが、本当に改心している人が少ないこと、それから奥地の村には福音を伝える働き人が少ない(あるいはほとんどいない)ので教え導く人がいないからです。

 災いや病を恐れて拝み屋のところに行く習慣、生活の中に文化として複雑に入り込んでいる偶像礼拝にどのように対処していくか、ともに仕えているアブディ・トゥハン・インジリ(主のしもべ)神学校の学生、働き人と一緒に主に知恵を仰ぎながら奉仕をしています。