時代を見る目 253 希望ある明日に向かって [1] リーダー待望

片山信彦
ワールド・ビジョン・ジャパン 事務局長

最近、若い方々がリーダーになりたがらない、リーダーになって責任を取ることを避ける傾向にある、と聞きます。「強いリーダー」を連想し、自分は向かないと感じているからでしょうか。あるいは、リーダーになることのメリットを感じないからでしょうか。一般的にリーダーの条件は、ビジョンを示し、取捨選択をする決断力があり、戦略を練り、部下のやる気を起こさせ、説明責任を果たし、最後には責任を取る人、と言われています。
また、リーダーのなすべきこととして、LEADERの頭文字を取って、L(listener)=話をしっかり聞くこと。E(Explain)=説明すること。A(Assist)=助けること。D(Decide)=決定すること。E(Evaluate/Educate)=評価し、育成すること。R(Responsibility)=責任を取ることと言われています。行動よりもそのありように視点を向けて、謙遜で穏やか、しかし信念を持ち、仕える者としての「サーバント・リーダー」も提唱されています。これらを見ると自分は足りないことばかりで、リーダーになるのは無理だと思ってしまいます。また、これらすべてを持っているクリスチャンリーダーはいるのか?と思います。
教会も、すべてを備えていないとしても、今、本来の使命を果たすために多くのリーダーが必要です。カルバンは、「教会は常に改革され続けなければならない」と言いました。リーダーなくして改革は起きないと思います。どうしたら、リーダーが生まれるのでしょうか。リーダーに成長できる人は、自分から取り組み、自ら学び成長していくのだ、と言う人もいます。
一方で、成長できる場(チャンス)や責任を持ってもらうのが最も良い育成になると言う方もいました。山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」は有名です。責任を持つことは恐れや無力さを感じることであり、神様に寄り頼み、近づく機会であることを覚えたいです。自分の足りなさを認めつつ、失敗を恐れず、意思をもって主と共に歩む決断をすることが重要です。そのことは大きな信仰の成長のチャンスだからです。また、年配の人には次世代のために祈りつつ、温かい目で見守っていただきたいとも思います。使命に燃えた若いクリスチャンリーダーが生まれることを切望しています。

* ワールド・ビジョンは、キリスト教精神に基づいて世界の子どもたちのために、開発援助、緊急人道支援、アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を行う国際NGOです。