時代を見る目 82 ゴスペル伝道の恵み

時を刻む目盛り
山口 孔丹子
日本福音キリスト教会連合 主都福音キリスト教会 伝道師

 今回は、私たちがゴスペル伝道から学んだことをご報告します。

 私たちは、まず友人に声をかけ、駅前でチラシを配り、ポスターを作成しながら、地域の人々の救いのために熱心に祈りました。次にプログラムの中に、みことばや証しを入れました。さらに求道心をもつ方々と友だちになり、より深く福音を個人的に語る機会を持ちました。そうした活動を通してセル(小)グループに参加するようになった方も起こされました。このように過去五回のコンサートにのべ三千名が集い、ワークショップには三百名が集まりました。そして求道決心者三十五名が与えられ、そのうちの三名が受洗しました。そして十四名がクワイアのメンバーとなり、毎週福音を聞き続けています。

 流行の中にニーズを見出し、ニーズに仕えながら福音を伝えることが有効です。人々が心の渇きを満たすために、捜し求めているものが人の心を強く引きつけます。それが偶像となる前にまことの神さまを伝えていくことが重要なのです。

 参加者の多くは、ストレスの解消のために集まって来られたようでした。救いを求めている人はごくわずかでしたが、聖書のメッセージや証しを通して、ストレスの原因が自分自身にもあることに気づいていきました。人間関係や、体の不調などで悩んでいた人々が、自己を吟味し、キリストに希望を見出すようになったのです。「キリストを信じて私は変えられた」という証しに聞き入り、イエスさまを受け入れるように整えられていったのです。

 この失われた魂のために、私たちのなすべきことは、一歩ふみだすことでした。霊的に渇いた魂を愛し、主に信頼して人々の中にとびこむことだったのです。私たちに何ができるのかはわかりませんでしたが、参加者はその渇きを正直に分かち合ってくださり、私たちの祈りを喜んで受け入れてくださいました。

 ゴスペル伝道を通してどのような人々にも救いが必要であること、そのために主は弱い私たちを用いてくださるということを学びました。そして主に期待し、主により頼み続けていくことがもっと必要なのだと思わされています。

 皆さまの教会を主が祝し、多くの救霊の実が結びますようお祈りいたします。