続 四十路へのずっこけ恋愛道 教訓二 いつかは結婚するだろう……でも、神さまからの賜物だから……

松本望美
北朝鮮宣教会所属

男女互いの図々しい理想はあるにしろ……
とにかく神さまの完璧な
マッチングに任せましょう。

 私の事務所に「三十路・四十路ミッション」の友人たちが遊びにきた。

 お菓子を食べながらいろいろと話しているうちに「自分の旦那になる人は、年下・年上何歳までOKか?」という話題になっていった。

 四十歳の友人は「下は五歳まで。上限は同い年まで」と言う。つまり、三十五歳以上四十歳までらしい。「なんで?」と問う私に「あのさ~、自分のことを思い切り棚にあげちゃって恐縮だけどね、四十歳以上の男性ってかなり歳を感じるの」と言う。さらに、図々しい彼女の言葉「でもね、私みたいに四十歳に見えない四十歳もいるじゃない? だから、四十代でも若々しくて、その歳に見えない男性だったらOK」と言う。

 ……何様だろう?

 後の二人の友人は三十一歳だったのだが、友人Yは「下は三歳ぐらいまでですかね。上は五歳ぐらいかな」と言う。友人Nは「下は十歳ぐらいまでOKだけど、上は……」と言いつつ、彼女の発した一言は、「あのね、私、未亡人になりたくないわけ」。

 また違う日に会った友人に聞くと「二十歳上はありだけど、一歳でも年下はありえない」と言う。「はあ? 二十歳上っていったら……その人、還暦? 結婚してまもなくして介護だよ?」と驚く私に「ほら、私、父親を赤ちゃんのときに亡くしたからさ、お父さんみたいな男性を求めちゃうわけ」と言う。ふうん……。

 他の友人は(一体、何人に聞いてるんだ?)「私は年下がいい。だって、まだ凝り固まってないから言うこと聞くもん」とあっさり。「しもべか?」という私に「クリスチャン精神でよく仕えてくれる男性がいいね。若い夫のほうが子育てするにも体力あるし」と彼女。

 ……まあ、いろいろな考え方がありますな。

 そう言いながらも、どの友人も「でも、神さまが導いてくれた人なら何歳でもいいの」とお約束のようにholy(ホーリー)な言葉で結ぶ彼女たちなのであった。

 「そんなあなたは?」と聞かれたので、「私は年上派だな」と言いつつ、「でも、若々しい年上でお願い。三十九歳には見えない福山雅治とか、四十三歳に見えない阿部寛とか四十歳に見えない織田裕二とか……」と言うと「あんたのたとえ話は、本当に俗っぽい!」と注意された。

 四十代の独身男性に同じ質問をしてみると「年下がいい。出来たら二十代」とか「まだ純粋な二十代の女性がいいな~」という方が多いのに驚いた。

 そして、中には「年上はありえないでしょうっ!」と声まで裏返った方もいた。

 友人たちの耳に入ったら、ただちに石打ちの刑だからね、よろしく。