踊りをもって御名を賛美せよ 第5回 新しい形の伝道

中野めいこ
1944年東京三鷹生まれ。東京聖書学院、CEF伝道学院にて学ぶ。1965年、中野雄一郎牧師と結婚。3女1男、孫7人。日本とハワイの教会で奉仕後、1996年夫と共に巡回伝道者として再出発。現在、賛美フラミニストリー代表として賛美の祝福を伝えるために尽力。

 「フラダンスを踊ってもいいですか」と尋ねると、どこでも歓迎されます。「キリストのお話をしてもいいですか」と言うと、大体断られます。
一般の人々は宗教と聞くと心を閉ざします。ところが、フラはどこへでも入っていけます。市の庁舎、ユースホステル、老人ホーム、障害者施設、刑務所、少年院、断られたことがありません。賛美を踊るのですから、どうしても歌の意味を説明しなくてはなりません。しっかり神様からのメッセージを伝えることができます。
老人ホームでは、皆さん涙を流して喜んでくださいます。時には一緒に踊ります。フラは座っていても車椅子でも踊れるのです。動かなかった手が動き、笑顔が生まれます。フラは、もともと座って踊っていました。ですから車椅子でも踊れるのです。年齢にも制限がありません。三歳から百三歳までと言われています。もちろん身長・体重も関係ありません。
あるチームは、まだ始めて一年位しかたっていないのですが、老人ホームから毎月慰問を頼まれます。彼女たちは伝道に燃えています。ついに最近、四人の方がイエス様を受け入れたと報告してくださいました。この報告を聞いて私は泣きました。これこそ、私が伝えたかったことでしたから。私たちは神様の福音を伝えるために救われたのですから。福音を伝えるために「賛美フラ」を踊るのですから。
日本は今、フラブームです。
神様はこのときのために、私たちを訓練してくださったと思っています。神様がくださったチャンスです。

昨年末、大阪の「チャペルこひつじ」(鷹取裕成師)というところで、賛美フラだけでの伝道集会が開かれました。説教者のいない「賛美フラ」だけで伝道集会というのは、初めてのことです。
踊りというのは、いつでも端役だと思っていました。説教の邪魔になるようなことがあってはいけない、急に出演時間が減らされても感謝して、不平を言ってはなりません、などと皆さんにも話してきました。ですから、このような集会は恐れ多いことでした。
集会場には、百二十名ほどの方々が集っておられました。よく祈り準備されていました。たくさんのノンクリスチャンもおられました。このような集会を許された牧師先生は寛容で、偉い方だと思いました。なかなかできないことだと思います。
「天地を造られた偉大な神様」「この神様が私たちを愛しておられること」「人は愛がなくては生きていけないこと」「神様は独り子を十字架につけてまで、愛してくださったこと」などを、踊りとお話を通して伝え、プログラムを進めていきました。前にも書きましたが、踊りなので、説教される、信仰に勧誘されるという警戒心がなく、会衆は、はじめから心を開いているのです。
徳本美奈子さん(私たちのチームの米国代表、振り付け係)が証しするころには、全会衆は一つになっていました。家族の問題の中で救われた彼女の証しは人々の心を打ち、すすり泣きがあちこちから起こり、それは、会場中に広がっていきました。
「みなさん、お祈りしてみませんか。神様、私を救ってください……私を癒してくださいと祈りましょう」という招きの祈りも自然にできました。
「こんなに感動したのは久しぶりだった」「本当に素晴らしかった」「神様の愛を強く感じた」「新しい形の伝道方法だと思った」などなど感想をいただきました。
踊りが上手でした、と言われなかったことは本当に感謝でした。
私たちは踊りを見ていただくために踊るのではありません。踊りで指し示しているお方、「イエス・キリスト様、私たちの主」を見ていただくこと、知っていただくことが願いだからです。