300号記念特集 本で逢えたら グラビア 横田早紀江さんのおすすめ……『人生の訓練』


横田早紀江さん
日本福音キリスト教会連合
中之島キリスト教会員


「私は裸で母の胎から出て来た。また、裸で私はかしこに帰ろう。主は与え、主は取られる」(ヨブ記1章21節)

 当時13歳の娘が、突然いなくなった。26年前に娘・めぐみさんを北朝鮮に拉致された横田早紀江さんは、「もう死んでしまいたい」と苦しむ日々の中で聖書の中に救いを見いだした。

 昨年9月、日朝首脳会談で金正日が拉致を認めたが、日朝国交正常化への切り札として、問題は国際的にまた複雑に絡み合い、解決はなかなか見えてこない。

 聖書の言葉、彼女を救いに導いた宣教師や友人たちからの励ましと共に、彼女を支えてきたのが一冊の書籍『人生の訓練』(いのちのことば社)だ。

 めぐみさんがいなくなって一年ほどたった頃、クリスチャンの友人に贈られた。今では「聖書を読むのを難しく感じる人にも読みやすい」と、早紀江さんから友人へ贈る機会も多いと言う。

 「人は誰でも、それぞれのところで訓練されます。私の訓練はこれなのだと、初めて読んだ時も今も思わされています」

 早紀江さんは、まさに「訓練」の真っ直中に置かれている。それは本当に長く重い時だ。だが、その先には神の祝福があることが、彼女を力づけている。
新版 人生の訓練
V・レイモンド・エドマン
海老沢良雄 訳


1,950円 1989年
いのちのことば社

1964年の初版以来9判を重ね、逆境にある人に勇気を、失望している人に希望を与えている名著。

11月発売予定 
『ブルーリボンの祈り』(仮題)
横田早紀江さんと、長い間彼女を支えてきたクリスチャンの友人たちによる共著『ブルーリボンの祈り』(仮題)が、11月にいのちのことば社フォレストブックスから出版されます。拉致被害者救出のために先頭に立って活動する早紀江さんですが、苦難のなかで彼女の心を育んできたもの、支えてきたものが何かを明らかにします。予価1,200円