CD Review ◆ CD評 臨場感あふれるライブレコーディング

「J-Frontlines Live Worship 2010」
しゅん 富田
デジタル宣教師・グラフィックデザイナー

 CDプレイヤーの再生ボタンを押した瞬間、その場所が一瞬にして主の臨在に満ちた場所になったような感覚を覚えた。J-Frontlinesのライブワーシップアルバムだ。J-Frontlinesとは、ペットのノミ取り首輪ではなく(笑)、日本にあるニューホープ教会のワーシップチームが集まって結成されたチームの名称だ。最初にこのアルバムを聞いたとき、そのサウンドのクオリティの高さに圧倒された。スタジオレコーディングでも、これほどのクオリティを出すのはなかなか難しいのではないかと思うが、なんと、これは全てニューホープ教会のDCAT(チームでする教会づくり)の集会でライブレコーディングされたものだったのだ。実は、私もその会場にいたのだが、会場がひとつになって主を賛美する様子は圧巻だった。その様子を何も損なうことなく、会場の空気感までも一緒にレコーディングされているように感じた。このアルバムには、海外でも多くの人に親しまれている十曲が日本語と英語で収録されている。私は作業をしながらこのCDを聞き始めていたのだが、途中で作業を進めることをやめて、眼を閉じてCDを聞きながら、その場で共に賛美してしまった。それほどまでに、聴くものを自然と主の臨在の中に導くような曲の構成になっている。ワーシップアルバムはどれも素晴らしいものだが、残念ながら技術力が足りないせいで、良いものが損なわれてしまっているものがあるのも事実だ。しかしながら、このアルバムでは圧倒的な技術力とトレーニングされた賛美奉仕者の高い霊性が、車の両輪のようになって、私たちを主の元へと導いてくれるように感じる。ダビデは、幕屋で二十四時間、最高の賛美隊を置いていた。そのことがイスラエルに多くの祝福をもたらした。今、CDの再生ボタンを押すだけで、ダビデがしたようにいつでも最高の賛美を聴くことが出来る素晴らしい時代に感謝したい。賛美に携わる者はもちろん、すべての人に聴いて欲しいアルバムだ。