CD Review ◆ CD評 魂をわしづかみにされて

『榎本保郎 説教集 』
東後 勝明
早稲田大学名誉教授
元東京YMCAインタナショナルスクール校長

 私が榎本保郎牧師の著書『新約聖書一日一章』の虜になったのは、洗礼を受ける直前だった。それまでも「ちいろば牧師」の愛称で存じ上げてはいたが、受洗という、いわば信仰のスタートラインに立たされたときだっただけに余計に新鮮だった。書店で見かけ早速購入、帰宅後、むさぼるように読んだ。その後、どのページも朱線で真っ赤になるほど毎日読んだ。泊まりがけで出張に出かけるときも、その日のページと聖書の当該箇所をあらかじめコピーをしてかばんに潜ませ、読んでは祈り、祈っては読んだ。
今度、この本がまさかのCDとなって全一三一巻、手元に届いた。とにかく圧巻である。夢のような話である。早速、聴かせていただいた。
「ああっ、これだ! 長年聴きたいと思っていたのは」
榎本先生の肉声の讃美歌から始まり、お祈り、そして説教と続く。臨場感抜群! この一言に尽きるのではないか。礼拝のただ中に、あるいは祈?会のその場に、あっという間に引きずり込まれていく。師は神のことばを紡ぎ出すように語る。活字からは計り知れないその時々の声の調子、息使いまでもが手に取るように伝わってくる。やがて説教中の先生の姿が彷彿と目に浮かぶ。この著書とCDのコラボにまさる信仰の実践はほかに類を見ないのではないだろうか。著書の活字を目で追いながら、同時にその声を聴き、内容をしっかりと確認、咀嚼することができる。
先生の説教の中で急に声の調子が変わり、「昨日も○○さんが……」とか「この間もこんな手紙を……」のように話始められるのは、みことばが身近な出来事に結びつけられる瞬間であり、証しへと繋がっていくので非常に分かりやすい。このようなところが随所に見受けられ、親しみをもって自分のことのように聴くことができる。
先生は一貫して、みことばを頭で理解するだけでなく、自分自身に語られた神のことばとして、日々の生活の一つひとつの出来事に結びつけてとらえ、さらに身を低くして、絶えず祈り、常に神に聴き、聴いては従うようにと絶唱され、いのちをかけて、そのことばを実証されたのである。

榎本保郎牧師の召天35年記念企画
早天祈祷会のライブ録音 永久保存版『ちいろば牧師 榎本保郎
説教集 新約聖書一日一章』

Vol.1CD計45枚 (48645)
Vol.2CD計43枚 (48646)
Vol.3CD計43枚 (48647)
<数量限定価格> 各19,950円
全3巻セット (48648)
<発売記念特価> 49,980円

制作・発売元 ライフ・クリエイション
TEL.03-5341-6927

◆Vol.1~3それぞれ数量限定となります。 ※雑音、差別語など聞きづらい点もあります。ご了承ください。
Vol.1:マタイの福音書~ヨハネの福音書/Vol.2:使徒の働き~エペソ人への手紙/Vol.3:ピリピ人への手紙~ヨハネの黙示録