あなたに贈りたいクリスマスの本
―キリスト教書店に行こう! ◆〝ことば”を贈りたい

冬木久恵
京都府  CLCブックス京都店 スタッフ

ローラとその家族の「大草原の小さな家」シリーズ。本やテレビで大好評を得たのは何年くらい前だったでしょうか。私もこのシリーズの本を次々読みました。
アメリカ開拓時代、物はないけれどさまざまな工夫をし、家族が支え合い、人々が前向きに生きる物語はとても魅力的で感動でした。会話やエピソードの中から、この根底に流れているのは信仰であり、聖書のことばに違いないと友人たちと話したものです。
本書を読み「ああ、やっぱり!」と思いました。二十九のエッセイに、きちんとその考えのもととなる聖書のことばの裏付けがあります。信仰生活を生き抜いた女性が、聖書を用いて、暮らしの中の大切なことを教えてくれている……。そんなふうに感じました。
洗礼を受けて間もないころ、「信仰の先輩のことばを大切にしなさい」とだれかが言いました。忙しさの中、信仰の先輩と話す時間をとるのは難しいものです。でも、本を通してローラという信仰の先輩が大切なことを話しかけてくれたような気持ちになりました。周囲の若い人々に自分が得たさまざまなことを伝えたいが機会がない、とあきらめていました。でも、この本を用いて私が得た恵みを伝えれば良いのだと気づきました。
今年のクリスマス。自分のためにローラからの本を一冊そばに。そして、恵みを分かち合いたいあの子に、この人にプレゼント。みことばのあとに、旧約聖書・新約聖書とだけ記してあり、詳しい聖書箇所までないのは、未信者へプレゼントするときの配慮でしょうか。さらに贈りたい人リストは増えそうです。

?2001年には、全163編あるエッセイから、21編を翻訳した『ローラ・インガルスの生活レシピ21』を出版。
※現在は絶版

『大切なものはわずかです。』
ローラ・インガルス・ワイルダー 著結城絵美子 訳 176頁 1,155円