こころに写るもの 11 窓と林檎
岩渕まこと
今年、わが家に新しいコンピューターを導入しました。これまではマイクロソフト社のWindowsでしたが、新しいコンピューターはアップル社のiMacです。どちらもパソコンですから、似たようなものに思えますが、実際に使ってみると、これほど操作する感覚が違うのか、と驚かされてしまいました。
ある方がこの二つのコンピューターをこう表現していました。「Windowsはオフィスで、Macはアトリエ」。この表現はかなり的を射ていると思います。
以前からMacはアーティストに支持をされてきました。私はといえば、最初に使い始めたのがWindowsだったので、音楽系の仕事も全部Windowsで作業をしてきました。
ところが昨年iPhoneを手にした時からアップルとお近づきになってしまいました。そして結局、iMac購入に至ったわけです。iPhoneも今年話題のiPadも、アップル社の客引き電子チラシのようだなあと感心してしまいます。
ところで、なぜこんなことを書いているかというと、同じコンピューターでも背後にある、思考、理念でこうも違ってくるのかという事をお伝えしたかったからです。このことを音楽に当てはめてみると、同じ場所で同じ曲を演奏していても、人それぞれ、その背後にあるものによってまったく別物になっている可能性があるということです。
このことは私が携わっているクリスチャンミュージックという分野ではことさら重要なポイントになってきます。
何をどう理解し信じているのかは、その人の音楽に現れてきます。何事も内に持っている物次第ということのようです。