さわり読み スケジュールの奴隷
『全能の主との親しい交わり』より

スケジュールの奴隷

 ある牧師の集まりに出席した時のことです。集会後、一人の牧師が私に自分の心の叫びをそっと打ち明けてくれました。「私のまわりのだれも知らないことですが、私はいつもガス欠状態で、孤独で、空っぽで、深みがなく、果てしなく続くスケジュールの奴隷となっています。」私が彼の肩を抱き、「ありのままをよく正直に打ち明けてくれましたね」と言うと、彼は肩を震わせてむせび泣き始めました。共に祈り終わってから、彼は再び人ごみの中に消えていきました。

 「孤独で、空っぽで、深みがなく、スケジュールの奴隷」……このことばは何か月も私の心の中に響き続けました。読者の皆さんの中にも同じように感じている方がいるのではないでしょうか。こういうふうには表現しなくても、まさしくこの状態のために、あなたは心を悩ませ、神経をすり減らしているのではないでしょうか。

 いろいろ観察した結果、また特にこの牧師との出会いを通して、この問題について深く考え、学び、祈ろうと決心しました。私のジャーナルはさまざまな考えのたたき台となりました。感謝なことに時間的な余裕があったので、それらをさらに掘り下げ、他の問題との関わりで見ることができました。そして、この問題の中心と思えるものにたどり着くことができました。それを一言でまとめると、親密な交わりの欠如、すなわち全能の主と親しい交わりを持っていないということです。さまざまなことに関わっていても、いろいろな活動やプログラムはあっても、この親密さがないのです。