さわり読み 話題の新刊『愛を伝える5つの方法』ちょっとさわり読み
ロマンチックな愛を結婚に求める気持ちは、私たちの深いところに根ざしています。結婚生活に愛を生かし続けることを題材にした記事が、人気雑誌には毎刊必ず一つ二つ掲載されています。それと同じトピックを掲げた本も数多く出ています。さらにはテレビ番組やラジオ番組でも取り上げられます。結婚生活に愛を生かし続けるということは、本当に深刻な問題なのです。
これだけの本や雑誌、いろいろな実践的手引きがあるのに、なぜほんの少数のカップルしかその秘訣を見出せないのでしょうか。講習会に参加し、夫婦のコミュニケーションを高めるすばらしいアイディアを聞いて家に帰るのに、そこで学んだことをまったく実行できない、というのはどういうことなのでしょう? 雑誌で「妻・夫に愛を伝える一〇一のアイディア」という記事を読み、いいなと思う方法を二、三選んで試してみても、伴侶がその努力を認めてもくれないのはなぜなのでしょうか。こうして私たちは、残りの九八のアイディアを試す前にあきらめてしまい、すごすごといつもどおりの生活パターンに戻るのです。
こうした質問に答えることがこの本の意図です。すでに出版されている本や記事が役に立たないわけではありません。ただ問題は、人はそれぞれ異なる愛の言語を語るという基礎的な真理を、それらが見落としていることなのです。
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感情的な愛を表現する言語は、基本的に五つあります。これが三十年間におよぶ結婚カウンセリングを通して私のたどり着いた結論です。これは、人々が感情的な愛を語りまた理解する方法が五通りある、ということです。
言語学の世界においては、一つの言語の中に数多くの方言や言語変異が存在します。同様に、これらの五つの感情的な愛の言語にも、多くの方言があるのです。「妻に愛を示す十の方法」、「夫を家庭にとどめる二十の方法」、「妻・夫に愛を伝えるアイディア三六五」などという雑誌記事が書かれる理由も、そこにあるのです。しかし基本的な愛の言語が十も二十も三百六十五も存在するのではありません。基本言語は五つだけ、というのが私の意見です。ただしその中にはいくつもの方言があるのです。一つの愛の言語の中に、思いつく限りの愛情表現の方法が存在するのです。問題は、あなたが結婚相手の愛の言語を語っているか、ということです。