ずっこけ宣教道 最終回 日本語篇

松本望美
北朝鮮宣教会所属

 世界のあちこちに出かけていつも驚くのは、日本語が(片言でも)できる人と出会うこと。

 もちろん、レベルはそれぞれではある。

 上級者では、中国でペラペラと流暢な日本語で日本や中国の政治を語った人がいた。「日本に住んでいたんですか?」と聞いてみれば「いえ、独学です」と言う。え~! 独学! と腰を抜かした。

 また、マレーシアではNHKニュースの一部を丸暗記していた方が、十年前のニュースを目の前で伝えてくれた。

 面白かったのは、インドでポンポンと肩をたたいた人がいたので振り返ると、あるインド人男性に「ワタシは日本人ですか?」と聞かれた。

 ……アナタ? いや、どう見てもインド人だが……。

 また、台湾の教会では「昨日は、頭を洗濯した?」と聞かれ、「私ね、昔、ハタチオウジにいたよ」と言われた。二十歳王子?? 「八王子ですか?」と聞き直すと「ああ、そうそう! 私、その頃は日本語プロペラだったよ」と言われた……。

 「日本語は難しいですね~!」と外国人に言われるが、日本人である私もそう思う。

 私の日本語も怪しいが、海外に住んでいる日本人の方々の日本語もかなり怪しい。

 アメリカ在住の友人に「このクッキー、今朝焼いてきました。どうぞ」と言われ、「おいしそうですね! 何が入ってるんですか?」と聞いてみると「あ、ナッツをかみ砕いたものを入れてみました」と言う。「……かんで……砕いた?」

 取ろうとした手が宙に浮いた。

 シンガポールに住む友人は、会社の部下の話をしているとき「もうね、“できない、できない!”の一本締めなんだもん!」と憤っている。「よぉ~! パン!」の一本締め? 一点張りだよね?

 そうかと思えば、彼女が旅行に行く日、「久しぶりだから、うれしくて千鳥足になっちゃう~!」と言った。千鳥足は、酔っ払いの歩き方! 正解は、浮かれ足ですよ!

 「世界が畑だ」とイエス様。その畑はいろいろな状態にあり、石をどけたり、耕したり、種をまいたり、水をやり、刈り取ったり、そこで働いている人々の様々な姿がありました。国内・海外宣教の二つの車輪でイエス様の福音は前進しています。

 「宣教について実際何をすればいいのか?」と聞かれますが、「神様と相談して、あなたのできることなら何でも!」と答えています。必要とされている私たち。Jesusとガッツリ組んで歩んでいきましょう。

 さて、今回で、ずっこけシリーズも最終回。四年間、有難うございました。

 日本はこのままでは終わりませんので、よろしく!