となりの人々 7 国際ボランティアの働き

国際ボランティアの働き
森住 ゆき
日本福音キリスト教会連合 前橋キリスト教会会員

 「今日落とし、明日殺す」。何のことだと思われますか。地雷の特性を表す言葉です。ほかにも「疲れを知らない門番」、「卑怯者の友だち」など言われているそうです。

 地雷は地中に埋もれ、外部からの圧力に感応して爆発するものと思っていたけれど、中には「自己破壊型地雷」という、より恐ろしいものがあるらしい。仕掛けられてから一定時間が経過すると自爆するようになっている。爆発がいつに設定されているのかまったくわからない。作動しないかどうかの確認も困難、除去するのはそれ以上に困難だという。

 「世界の71か国に1億個を軽く超えるまだ爆発していない地雷が埋められており、毎年1万5千から2万人が命を落とし、3万人が負傷。それを全部取り除くには千年の歳月を必要とする」

 ……ああ、人間は何ということをしてしまったのか、どうやってももう取り返しがつかないのではないか、とその現実にめまいを覚える。

 それでも、だれかが関わらなければこの歳月が短くなることはない、と立ち上がる人がいる。地雷に関してだけでなく、紛争地域の医療に、飢餓に貧困に、自らの非力を百も承知で赴いてゆく人たちがいる。私自身が、そのような場所に出かけてゆかないことを選ぶのならば、私はこの国からその方々を感謝して送り出し、支え続けなければならない。