みんなで聖書を読もう!
―デボーション、聖書通読のススメ ■まずは、ノートを一冊準備して……
加藤以幸
ニューホープ東京協力牧師
多くの人々は〝メンター”の存在を必要としています。メンターとは、個人的な関係の中で、人生のあらゆる悩みに対する実践的な手ほどきを与える指導者、良き助言者です。事実、″恩師”の存在を口にするプロフェッショナルたちは多いのではないでしょうか。
私たちには、誰にも分け隔てなく、実践的な良き助言を与えてくれる師、メンターが与えられています。そのお方は生きているまことの神です。私たちの助け主である神、聖霊は私たちに朝ごとに、いつでもどこでも語りかけてくださいます。「やめよ。わたしこそ神であることを知れ」(詩篇46・10)と。
耳を澄ませば、神のささやきが聞こえてきます。日常の忙しさの中でいったん立ち止まり、手を止め、一呼吸して、神に目を向けることから、デボーションは始まるのです。神は、人間関係やリーダーシップ、金銭管理、自己鍛錬、チームの作り方など、私たちの生き方、考え方や持つべき視点を教えてくださいます。このデボーションは、霊的な養いを得るための食事です。
後から読み返したり、分かち合いをするために、日々教えられたことをジャーナル(日誌)に記録する「SOAP式デボーション」を紹介します。SOAPとは、Scripture, Observation, Application, Prayerの頭文字です。まず、Scripture(聖書)では、その日読んだ聖書箇所から一節を抜粋して、用意したノートに書き込みます。次にそこから得たObservation(考察)、その聖書箇所から教えられたこと、気づいたことを書きます。それから、その聖書箇所を自分にどうApplication(適用)するかを書きます。私は、罪の悔い改めや今年の課題、計画、人との接し方など細かく書くようにしています。そして、最後がPrayer(祈り)です。
デボーションは、知識を蓄えるためのものではなく、神の言葉を読み、ジャーナルを通して実践するためのツール、実生活で神の目的を知り、御心に従って生きるための手段です。もし聖書を読んでも何も心に響かないときや、理解できなかったときは自分の頭の中の「神様への質問箱」に入れておきます。すぐに何かを得られなかったとしても、いつかその問いに答えられるときを待ち、デボーションを続けることに大きな意味があると思います。
私はコーヒーショップで静かな音楽を聴き、ゆったりとソファーに身を潜めてリラックスしながらデボーションをするのが好きです。ぜひ、皆さんもデボーションを自分なりに楽しめる方法を見つけてください。長続きの秘訣は、楽しむことにあると信じています。