エクレシア
――欧州に集められた
神の家族を訪ねて 第4回 SLIM「欧州における次世代クリスチャン・リーダーのネットワーク」

内村伸之
ミラノ賛美教会牧師

サンペレグリノ(S. Pellegrino)というイタリアの代表的な水をご存知でしょうか。おそらくヨーロッパで最も有名なミネラルウォーターで、日本でもイタリア料理店で飲むことができます。この水が豊かに湧き出ているのが、サン・ペレグリーノ・テルメ市という、ミラノから80キロほど北に行った山の中にある温泉保養地です。
毎年、イースターの季節にはこの市に、欧州各地から(またアメリカや日本からも)日本語を話す多くのクリスチャンが一堂に集います。スリム・カンファレンスと呼ばれ、今年で3回目を迎えます。大会長として主催の一端を担わせていただいていますが、よくこのネーミングについて「クリスチャンのためのダイエット・プログラム?」などと質問されます。SLIM (Servant Leaders In Ministry)Conferenceとは、次世代を担うクリスチャンの若者が主への奉仕の働きのために、サーバント・リーダー(仕える者)として、キリストの体を建て上げる「成熟した者」(エペソ4:13/新共同訳)として、整えられることを目的とした3泊4日のリトリートです。
ヨーロッパに住むクリスチャンの霊的成長や、求道者が福音に触れる場として豊かに用いられてきました。このような集いを通して、献身の思いを与えられ、牧師・宣教師を目指し神学校の門を叩いた者も起こされました。また、かつての参加者たちも各々が導かれている教会で、役員・世話人・執事といったリーダーとして用いられています。今年のテーマは「『愛を伝える人』?キリストを身にまとって?」です。そのような「次世代リーダー」が集い、励まし合い、ともに学び、ともに祈る場としてSLIM Conferenceが用いられるよう願っています。
また、欧州内外のネットワークがさらに強く結び合わされ、牧師の帰任や転任に伴う教会環境の変化をサポートし、日本・欧州・世界宣教のこれからをともに祈り、担い合う、主にある兄弟姉妹の集まりの場として成長していけるよう、お祈りいただければ幸いです。