ココロの出会い ~世界を旅して 第1回 vol.1 -30℃ の国 ~モンゴル~

森祐理
福音歌手

 ハレルヤ! 皆様こんにちは、福音歌手の森(もり) 祐理(ゆ り)です。今月から1年間、エッセイを担当させていただくことになりました。今まで訪れた国々でのエピソードを、写真と共にお届けしたいと思っています。どうぞこれからよろしくお願いいたします!
1月といえば思い出すのが、2007年同じ1月に訪れたモンゴル。夏は爽やかですが、冬は-30℃にもなる極寒。ビザを取りに行ったモンゴル大使館で「この時期はおやめになったほうが……」と言われたほど。ちなみにマグロの冷凍庫が-20℃だそうなので、どれだけ寒いか想像してみてください。
実際に行ってみると、息をするのも痛いほどで、一面氷の世界でした。でもそんな中、家もなくマンホールの中で暮らす子どもたちがいるのです。熱湯の流れるパイプが破裂して火傷したり、病気になったりと、死と隣り合わせで生きる子どもたちです。
そんなマンホールチルドレンだった少女たちが共同生活している施設があるとのことで、「光の家」と呼ばれる場所を訪ねました。そっと扉を開くと、「ワーッ」っと歓声が上がり、輝くような笑顔のお出迎えです。少女たちと歌ったり、踊ったり、本当に楽しい時間を過ごしました。ある少女は親に捨てられて弟と一晩中さまよい、明け方に弟が凍って死んでいた、という悲惨な体験をしています。けれど「私はここで友達ができ、何よりもイエスさまと出会いました。今は苦しんでいる人を助けたい」と語ります。イエスさまによって変えられ、今度は愛を届けたいと願うその姿は凛として美しかったです。逆に、私自身も心を問われ、何かをさせてくださいと祈らされました。
今、この旅をきっかけに、一人の貧しい少年の支援を始めています。極寒のモンゴルでしたが、そこで温かい愛の火を灯してもらった恵みを、主に感謝しています。――光の子どもらしく歩みなさい。エペソ5章8節――