スポーツミニストリーの挑戦 第6回 今夏の〝シーホース〟
蔦田聰毅
インマヌエル堺キリスト教会牧師
スポーツネット関西/大阪・主事
米国のクリスチャン・サッカー宣教チーム「シーホース(Seahorses)」の働きをもう少し具体的に、そして今年のホットなレポートをお届けします。今年は女子チーム選手十七名、スタッフ七名の総勢二十四名が、七月十一~二十五日までの十五日間、静岡・大阪・山口の三か所を巡りながら、サッカー伝道を展開してくれました。私のいる関西では、七月十七~二十日まで四日間の活動です。七月十六日水曜日、十六時過ぎ、静岡からバスの移動で大阪・堺にシーホースが到着しました。宿舎となる教会の会堂で、到着の感謝と、大阪周辺での働きのための祈りのひとときを持って、しばし休憩。
会堂は二階にあり、一階はピロティになっていて、普段は駐車場にしています。前の日曜の礼拝後、教会の皆さんと会堂の椅子や机を一階に運び下ろして、滞在期間中の屋外食堂にしました。若い選手たちは会堂ぎっしりのマットと寝袋で、「チーム・ママ」と呼ばれる霊的サポートをする女性スタッフ一名はベビールーム、男子スタッフ四名は三階のゲストルームと、教会全体が満杯です。粗末でごった返しのこの宿舎にも、「ベツレヘムの赤ちゃんを偲んでください」の一言に、皆が喜んで順応してくれました。
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木曜日は、朝の小学校のサッカークラブに、教会の車に乗れる五人だけが同道し、一緒に汗を流してくれました。「うわっ、外国人だ」「本当に来たんだ」と、子どもたちが驚きと喜びを表す中、翌朝も会う約束をして帰りました。
前日の旅の疲れを癒やすため、朝食時間はゆっくりめの九時。早起きのメンバーは自主的に家内を手伝って、食事の準備をしてくれていました。簡単なメニューですが、毎年、米国の学生さんたちは、日本の普通の食パンが大好きで、「ふわふわに柔らかくて美味しい」と喜んでくれます。あとはシリアルとフルーツが中心です。
午前はミーティングなどで少し体を休めて、それから中学校のサッカー部との親善試合です。昨年、私がPTA会長をしていた時に行ったのですが、ぜひまた来てほしいと強い要請を受けて、二年連続となりました。バナーの交換、試合後の交流では、メンバーの顔写真の入ったトラクトや、世界的なクリスチャンのサッカー選手の証しのDVDなどを配布し、メンバーの証しや、ダンスつきの賛美歌を披露して一緒に歌い踊る、などのプログラムをしました。二年目ということもあるのか、交流の時には、サッカー部だけでなく、他の部活の生徒たちも多く加わっていました。
翌金曜日は、早朝からチーム全員がマイクロバスに乗って、昨日の小学校でのクリニックと練習試合をし、バス中で朝食を食べながら兵庫・尼崎市へ。
午前中は「シーホース・サッカーインターナショナルクラブ」(尼崎市を中心に活動中)の生徒が関係する小学校や幼稚園を訪れ、午後にはクラブ卒業生や関係者の方々の混合チームと親善試合をしました。
これらの最後には、必ずメンバーの証し、トラクトやDVDや聖書の分冊の配布、賛美、時にはショートメッセージなどがシェアされます。対象は子どもだったり、大人だったりするので、状況と年齢に応じた柔軟なプログラムを用意していきます。普段は宗教的なことは控えなければならない公立の学校でも、子どもたちの貴重な国際交流体験ということで、むしろ喜んで協力してくださるのは、スポーツミニストリーならではだと思います。
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最終日となる土曜日は「シーホース・サッカーインターナショナルクラブ」で、五十人以上の子どもたちとその親たちを迎えてのスペシャルデー。友人に紹介されて初めてこのクリスチャンのサッカークラブの存在を知った人、体験した人も多くありました。子どもたちへのメッセージは、大人たちの心にも届いたと信じています。
夜には、宿泊先の教会にスタッフだけを残し、選手たちはホームステイに散りました。ほとんどが二人組で、ステイ先は私の所属する和泉FCのメンバーの家庭などです。ノンクリスチャンの家庭ですが、選手たちを迎えて食前の祈りなどにも理解をもって和してくれます。日曜日の朝には協力してくださる周辺の教会に彼女たちを送り届け、ともに礼拝に参加し、午後は一緒にグラウンドに来て試合をする、というスケジュールです。このホームステイ・プログラムを通して、生まれて初めて礼拝出席や教会の門をくぐる体験をしたという人がほとんどです。今年もこの四日間で福音に触れた人は、数百人に上りました。
全国のスポーツミニストリーで、相互協力できればと思っています。情報提供をしてくださり、
ありがとうございます。Email : publish@wlpm.or.jp「スポーツミニストリー情報」宛
シーホース・サッカーインターナショナルクラブのHP
http://www.seahorsejapan.com/