ビデオ 試写室◆ ビデオ評 52 『ニュートン博士の楽しい科学教室
エピソード3 名前ゲーム』

ニュートン博士の楽しい子供科学教室 エピソード3 名前ゲーム
古川第一郎
日本キリスト改革派 南越谷コイノニア教会牧師

こんなにたくさんの生き物が、神さまの豊かな心を表現している
ニュートン博士の楽しい子供科学教室 第3弾

 3ヶ月連続で、「ニュートン博士の楽しい科学教室」をご紹介しています。科学を楽しく勉強して、神様のことを考えようというホームコメディです。1回目が「世界を創ろう」、2回目が「バイキンをやっつけろ」、そして今回は、「名前ゲーム」というタイトルがついています。

 さてあなたは、カール・リンネという名前を聞いたことがありますか? 多分、知らない人が多いでしょう。私も知りませんでした。でも、この人の作ったものを、私たちは使っています。

 たとえば、ここにバラの花とキャベツがあるとします。「この2つを1つの名前で呼んでください」と言われたら、何と呼びますか? 全然違う2つですが、「植物」という名前で呼ぶことができます。らくだと蟻は「動物」という1つの言葉で呼ぶことができます。さらに人間と犬は、「哺乳類」という一つの名前で呼ぶことができます。このように、生き物を大きい分類から細かい分類まで、7つの段階で分類する学問を、「分類学」というのです。それを編み出した人が、18世紀のカール・リンネという人なのです。リンネは、「分類学の父」と呼ばれ、今でも彼の分類が使われているそうです。

 ニュートン博士は、孫たちがガレージの整理で、何をどう分けたらいいのか困っていたときに、その機会をとらえて、分類学の話を始めました。といっても、つまらない講義ではなくて、コンピューターを使った面白い機械で、楽しい楽しいワークショップです。

 でも、これが聖書とどのような関係があるのでしょうか? 実は、リンネは、「神様がどれほど巧みなデザインで生き物を造られたか」ということに興味があったのです。そして聖書の研究にも熱心でした。彼の分類学の目的は、神様の心の豊かさを無数の生物の中に見て、神様を賛美することだったのです。ニュートン博士のワークショップを見ていると、その気持ちがわかるような気がします。彼も、様々な生き物の説明をしながら、神様の存在がうれしくて仕方がないという顔をしていますから!

 そして、子供たちが神様の創造の豊かさを実感できるために、庭に出てゲームが始まります。

 これを見て、私はマックス・ルケードが『グリップ・オブ・グレース』(いのちのことば社刊)の中で書いている言葉を思い出しました。「いくつもの星を見てきた天文学者、心臓をつかんだことのある外科医、海の深さについて熟考を重ねてきた海洋学者には、誰より礼拝する理由があるのではないか。私たちは知れば知るほど、もっともっと驚くべきなのだ。」(50頁)何百という動物や植物を見ている私たちも、もっと驚くべきなのではないでしょうか?

 さて、この分類学がヒントとなって、ガレージの整理もうまく行ったようです。ニュートン博士の科学教室は今回も、こうしてハッピーエンドを迎えたのでした。