ファインダーから見た情景 5 Third eye

Third eye
秋山雄一
フォトグラファー

 異国の地で街を歩くと、これでもかというほど写真として「絵」になるsubjectと出会います。

 日本と違った風土、文化、歴史、人の作ったデザインの新鮮さに目を奪われ、道、駅、塀、家、標識など、何でもたくさん撮ってきたんだなぁと思います。

 普段の生活の中で、当然にしてあるものを撮ろうとは考えませんし、目を奪われることもほとんどありません。

 日本で生活していると、日常のすべてがあたりまえになり、日本人としての大事な感性を鈍らせてしまいます。


 流行は女子高生から始まるといったことが、一昔前から頻繁になってきました。

 良い悪いは別として、あたりまえのものをいろんな角度から見る優れた感性があるのだと思います。


 江戸時代の芸術もヨーロッパでは多くの画家が影響を受け、現代世界でも、日本発信のMANGAやアニメは受け入れられています。

 私の場合、絵画と聞けばヨーロッパの巨匠のものしか思い出せませんが、身近にあった漫画は学生時代、毎週楽しみにしていました。


 近々、珍しい機会に恵まれて、滝修行に行くことになりました。

 日本にあるのに、今の私にないものを感じることができたら、身近に面白い被写体をたくさん見つけられるかもしれません。