ブック・レビュー 『だから心が歌い出す!』
毛戸健二
基督兄弟団・名古屋教会牧師
頭だけでなく、心に届く有益な書物
本書を手に取って読み始めると、時を忘れて一気に読み終わってしまいました。それほど生命にあふれ、霊的、かつ実践的な書物でした。しかも、七人の牧師の賜物が異なっていても、イエス・キリストの救いの偉大さについては、まったく一つになって、多角度から語っておられる点は、さすがだなと感動させられ、聖名をあがめました。
さて、私なりに学ばされたことを列記したいと思います。
一、現在日本人は物質的には豊かになりました。しかし、人はそれだけでは満足できません。目に見えない確かなもの、頼りになるもの、心の支えとなるものを必要としています。それは、信じる者の心の内におられるキリストを日々に知り続けること以外にないのです。
二、あなたの信仰の目をしっかりとイエス・キリストに固定させて、世の中のことで動揺しない心を与えられること、そのためには「祈れ。働け。読め」を生活のモットーとしなさいと。
三、本書は、イエス・キリストの深い真理を、だれにでも理解しやすい平易な語りかけ、そして信仰の実践面を体験的に証しに取り入れて語られており、霊的に大きな力となっています。
頭にだけでなく、心に届く有益な書物であり、ぜひすべての人に読んでいただきたいものです。
また知り合いの方たちにプレゼントしていただくならば、喜ばれる書物だと思います。
四、永遠の福音は信心深いことでなく、信仰一筋に生きることです。
日本人は信心深い民族です。信じる対象は、何を神としてもよいという思想です。
ですから偶像崇拝にもなりやすいのですが、信仰とは、イエス・キリストだけを救い主とする生き方であり、他の何ものも神としないことです。
そこにのみ十字架による「罪の永遠の赦し」と「永遠の生命」が与えられる救いがあるというのが、七人の牧師の共通の叫びです。