ブック・レビュー 『むすこよ』
福澤 満雄
ジャパン・カルバリー・クルセード 巡回伝道者
父親として、いかに人格をもった「むすこ」とかかわるかを問いかけてくる
文も絵も読む人の心を打ちます。私は何回もくりかえし読みました。絵を通して語りかけるその裏側にかくれている叫びを聞きたいと思いました。読むたびに胸がしめつけられる思いがします。昔の自分の姿がそこあるからです。涙があふれました。取り返しのつかないことをしてしまったと思うからです。
子どもたちは、親が考えている以上に早く成長します。私たち夫婦に神が託してくださった三人の子どもたちも、それぞれ二人の子育て真っ最中の歳になりました。まさに神の憐れみのほかありません。子どもたちにさっそく本書を送りました。
大切な大切な子ども時代は二度と戻ってきません。この絵本は、お父さんだけでなく、お母さんにもぜひ読んで欲しい本です。
今私はもう一度、踏み直しをしようと、大人になった子どもたちと向かい合っています。
きっと三十年前にこの本を読んでも、私はこのことに気づかなかったかもしれません。それほどまでに、仕事に無我夢中でした。しかし少しでも何か心に残ったならば、少しずつですが私の心は、もっと早く気づいて変化しはじめたとも思います。
この絵本は、クリスチャンであるか否か、という以前に人間として、父親として、いかに人格をもった「むすこ」(子どもたち)とかかわるかを心に問いかけてくれるすばらしい内容です。これからパパ、ママになる方々へのプレゼントとしても最適だと思います。