ブック・レビュー 『アイ・ラブ・ミー』
ジョシュア佐佐木
ジャパン・ミッション・ミュージック・スクール学長
なぜこれほどまでに彼女の歌が心に響くのかその秘密が明かされる
著者の大和田広美さんは、まさに神の通りよき管として、その与えられた美しい声とたぐいまれなる音楽的才能を用い、多くの教会やコンサートホールで主の栄光を現しています。プロのゴスペルシンガーとして大活躍している彼女ですが、定期的なヴォイスレッスンを欠かすことはありません。天才であるにもかかわらず、それに甘んじることなく、少しでも良いものを主に献げたいという強い使命感があるのです。
レッスンでは私は教える立場なのですが、毎回、彼女の歌に感動しています。どうして彼女の歌がこれほど心に響くのか、いつも不思議に思っていました。そして今、やっとその答えがわかりました。この『アイ・ラブ・ミー』にその秘密がすべて明かされていたのです。
オシャレな装丁のこの本は、まず十七日分の短いダイアリー(日記)で始まります。そのひとつひとつを通して、大和田広美という一人のクリスチャンと神様との愛に満ちた豊かな関係が伝わってきます。
続く写真集と証しでは、その人生の始めから主が特別な計画を持ち、彼女を選んでいたことがわかります。盲目というハンディキャップをも「神様からのギフト」であると言い切る信仰は、私たちに勇気と励ましとを与えてくれます。
そして最後はポエム。神様とまっすぐに向き合い、自分にもまっすぐに向きあっている彼女が、与えられた思いを素直な言葉でつづったその詩は、心に安らぎを与えてくれるのです。
「讃美は神様の領域なんだ」と深く知る者を通し、神様は聞き手に直接語りかけ、感動を与えてくれるのだという事実を、この本は示してくれます。永遠に変わらない愛を探している人たちに、また、永遠に変わらない愛をすでに見つけ讃美する者となった人たちに、ぜひ読んで頂きたい本です。