ブック・レビュー 『シネマで知っ得ななみ的雑学』

『シネマで知っ得ななみ的雑学』
鈴木 直子
ヤングライフ・ジャパン スタッフ

映画をキリスト者の意見で解説。ユースに届く一冊です

 ユースの共通の興味は「映画、ファッション、音楽」だそうです。『シネマで知っ得ななみ的雑学』はまさに現代のユースと共に、映画というエンターテイメントを使いながら、そこからもう一歩深く話したり、考えたりする為のお手軽な読み物です。

 マンガっぽくて、マンガじゃない、辞書っぽくて、辞書じゃない。このユニークな本は、二時間の映画を見なくても話題になった映画の内容を、チラッと見せてくれるから「知っ得」で、さらに使える英語のフレーズも紹介してくれているから、もっと「知っ得」。それだけでなく、最もユニークな点は、聖書や神ご自身、みことばについて作者が分かりやすくコメントしているところだと思います。

 二十本の映画と、作者の投げかける話題「~について考える(調べる)」がテンポよく織り込まれ、映画が大好きな人もそうでない人でも誰が手にとってみても、聖書の真理がピリッと効いていて面白い本です。

 歴史や文化の中にも神ご自身がいるからこそ、映画の中にさまざまな形でキリスト教の影響が見られます。作者はそれをカジュアルに表現しています。たとえ映画の中で独特の「とらえ方」があっても、作者のキリスト者としての意見をはっきりと解説し、それが新鮮だと感じました。「神のパワー」や「心の発表が洗礼式」など、ユースにもクリスチャンではない人にも分かりやすい表現を使っています。何気ない会話から、私たちと共に生きてくださる主イエスを、子供達に紹介するきっかけをつかめるのではと思います。

 遊んだり、食べたり、映画に行ったり、ビデオを見たりしながら、イエス様を知っているユースとも、知らないユースとも、この本を読めば話せる、つながる。ユースとの友情関係のために話題収集をしてみては…?(カバーを取って「よもやま話」もおみのがしなく!)