ブック・レビュー 『ビジョンによる自己革命』
卞 在昌
小牧者訓練会 代表
ビジョンをもつ信仰生活のために有益な示唆を与えてくれる
このたび韓国教会の次世代リーダーの一人と呼ばれる姜俊旻先生の著作である本書がいのちのことば社より発刊されることとなり、心よりお喜び申し上げます。宣教の歴史、言い換えると「地上における天の御国」の歴史は、常に、確固たるビジョンを持つ少数のリーダーたちによって導かれてきました。神様は全能者ですが、人を通して御心を成し遂げられる方です。御自身のビジョンを共有してくれるしもべに目をとめて、聖霊の油を注ぎ、御手の中で厳しい訓練を与えつつ、そのしもべの信仰を通して御心が実現するように導く。それが、どんな時代にも国にも共通した、神様の働かれ方です。
ですからクリスチャンが、救われた後に主に尊く用いられる人生を生きるためには、神様のビジョンを自分のビジョンとして生きる、ということがどういうことなのかを、明確に知らなければなりません。それは、神様の御手の中で、実際に厳しい訓練を受けたしもべだけが、後輩に伝授できる奥義です。そしてその奥義を伝授することこそが、いわゆる弟子訓練なのです。
本書を一読してすぐに分かることは、著者が、そのような奥義を深くつかんでいる、卓越した霊的指導者であるということです。それだけでなく、本書は、そんな著者自らの霊的エキスを最高度に圧縮してつめられた、御本人にとっても恐らくは最高傑作に属する著作なのであろうと感じられます。
本書によって読者は、ビジョンを持つ信仰生活というものがどういうものなのか、決定的な示唆を受けることでしょう。日本のキリスト教界にとっても待望の名著です。心から推薦いたします。