ブック・レビュー 『新版 ブルーリボンの祈り』
福澤 満雄
ジャパン・カルバリー・クルセード巡回伝道者
拉致から三十二年、娘を思う家族の命がけの姿
『新版 ブルーリボンの祈り』を京都に向かう新幹線の中で読ませていただきました。幾たびか涙し、目がかすみ,、読むのを中断せざるを得ませんでした。
学校帰りのめぐみさんの突然の行方不明の日から、平安だった横田家は過酷な嵐の中に引きずりこまれてしまいました。
ひたすら娘を思う御家族の命がけの姿が多くの人々の心を動かしました。
この本の共著者、眞保節子様、斉藤眞紀子様、牧野三恵様はじめ多くの方々との出会い、そして何よりも大きな出会いは、早紀江様とイエス様との出会いでした。この出会いなくしては今の早紀江様はありません。
人間にとって耐えがたい大きな試練の中で早紀江様を支えてきた数々の恵みが、この本の中に宝石のように輝いています。
北朝鮮に拉致されてから三十二年!
御両親、御家族の心中の悲しみ、苦しみは如何ばかりか計りがたいものがあります。
イエス様は「わたしがしていることは、今はあなたがたにはわからないが、あとでわかるようになります」と言われました。今は刺繍の裏を見ているようですが、やがて表を見せてくださることでしょう。
拉致問題に重荷をもってお祈りくださる方々は、この刺繍の一本一本の糸の役割を果たしているのです。
この『ブルーリボンの祈り』が、必ず今日もめぐみさんに届いていることを確信しています。
一人でも多くのクリスチャンが、この本をお読みくださりブルーリボンの祈りに加わってくださることを心から祈りつつ……。