ブック・レビュー 『百万人の背骨を癒した男 十字式健康法創設 安久津政人の半生』

『 百万人の背骨を癒した男 』
三井 百合花(丁真淑)
東京中央教会希望宣教会担任牧師

聖霊による無限の力を信じて

 一年過ぎた今でも、美しい出会いの感動が心の中に残っている。昨年九月、いのちのことば社の多胡会長と私の夫(三井康憲牧師)と一緒に、北海道の足寄の安久津政人先生を訪問し、交流したことが目に浮かぶ。その日、私たちは、何時間も神様の無限の力についてお互いの体験を語り合い、安久津先生が半生をかけて成し遂げられた十字式健康法について深い対話を持ち、大きな感動を受けた。それから一年、安久津先生の本が出版され、書評を頼まれた私は光栄に思う。本を開いた瞬間から、全部読み切るまで、そのドラマチックな内容から目を離すことができなかった。安久津先生が、三位一体なる神様を愛し、隣人を愛し、動植物のいのちまでも愛する心から始められた十字式健康法。さらに、医学、天文学、気功学、生物学、自然生態学の研究など、安久津先生の専門的な知識は素晴らしい。それに夫人の弘子さんと家族が受けた苦しみ、予想もしなかった火災や事業倒産など、艱難と苦しみが大きければ大きいほど、安久津先生ご夫妻は聖書の中のヨブのように、神様のご摂理を悟り、みことばと祈りに専念し、さらに主に近づき信仰が深められた。結局、百万人の背骨を癒した男として人間勝利者になられた安久津先生は、純粋な子どものように告白している。「クリスチャンが聖霊と一緒に行動すれば、人間の力だけでは実現できないこともできてしまうんだ」。この信仰告白こそ、先生の生涯における核心的な答えであり、この本の価値を表している。十字式健康法の創設者・安久津先生の信仰の実を通して、苦しんでいた百万人が癒され、神の栄光が現された。安久津先生の深くも明確な信仰観が、十字式健康法を継承する弟子たちとすべてのクリスチャンの信仰告白になることを望む。安久津先生の半生をこんなに感動的でシンプルに一冊の本にまとめた佐原俊幸さんの文章力にも感嘆する。もう一度、安久津先生の人間勝利と神様の栄光を現したこの本の出版を心からお祝いし、早速私たちの同労者である三人の子どもにこの本をプレゼントしたい。