ブック・レビュー みことばは、人を変え、成長させる力をもつ!
藤藪庸一
日本バプテスト教会連合・白浜バプテストキリスト教会牧師
NPO法人白浜レスキューネットワーク理事長
聖書のみことばには人を変える力がある!
私は自殺防止の現場で、一度死のうとした人々が変えられるのを見てきた。「神は愛なり」。このみことばによって、親の愛を知らなかった男性は、教会で初めて家族というものを味わい、信仰を抱いた。「父母を敬え」。このみことばによって、六十歳を越えた男性は、これまでの親不孝をご両親に謝罪し信仰を持った。「逃れの道も用意されている」。このみことばによって、病床洗礼を受け、天に帰った男性もいる。ある女性は、病床の母親にある日、「明るくなったね。何がお前を変えたんだ」と聞かれた。教会に通い、聖書を読み始めたことを伝えると、母親も神様を求め始め、ついには一緒に洗礼を受けるに至った。
みことばには人を変え、成長させていく力がある。そこで皆さんにおすすめしたい。『朝ことば』と題したこの本、「100の習慣 実行するとき、人生は変わり始める」との帯がついている通り。自分の成長のために、みことばを実践するために使ってみませんか。
みことばは必ずあなたを励まし、戒め、教え、変えてくれるはずだ。一日一ページ、一分もかからず読める。誰もが考えたいテーマが並び、実践すべきみことばが易しく解説されている。手ごろなサイズが持ち運びに便利で、毎日の日課を助けることになると思う。きっと皆さんに、みことばを実践する助けとして、自らをふり返り見つめ直す助けとして、用いていただけるだろう。
私はこの本の余白が気に入った。自分で気づいたことが書き込めて、日付などを入れておけば、後日、さらに気づいたことがあったとき、あの時はこんなことを感じていたのかと、成長していく自分を実感できると思ったからだ。チェックボックスも四個あるように、実践できるようになるまで、何度も自分に問いかけていくことになる工夫がなされているのも魅力だ。
私たちは地の塩、世の光だと、聖書のみことばは教えている。この世界に神様を指し示す地の塩、世の光として、改めて、みことばを実践することを、考えてみませんか。