ブック・レビュー 恋愛、結婚、性、いのち――、関心あるすべての人に読んでほしい
久保木 聡
日本ナザレン教団 鹿児島キリスト教会牧師
「小さないのちを守る会」の代表として、聖書に基づいての中絶防止、養子縁組、いのちと性の大切さを伝えることなどに尽力しておられる水谷潔先生による待望の新刊書が出ました。
第一章は「結婚問題にガツンとツッコミ」ということで、クリスチャンとしての婚活(結婚相手を求める活動)について触れています。
最近、巷で語られるようになった婚活ですが、クリスチャンとしてそれをどう受け止め、実践していけば良いかの発信はキリスト教界内で乏しいのが現状です。そのような中での水谷先生の婚活についての提言は実に貴重なものです。もちろん、この章は、婚活系クリスチャンだけに書かれているものではなく、既婚者が結婚を聖書的にどうとらえ、祝福された結婚生活を築いていくかのヒントもあふれています。
第二章は「恋愛と性にもズバリ、ツッコミ」という題で、マスコミがもたらす恋愛観、結婚観が適切であるかの検証から始まっています。
「好きになる→告白する→付き合う→セックスする→別れる」というパターンを繰り返すことの問題性や、「自分は結婚までセックスをしない!」という生き方を貫くことの尊さが語られています。
第三章は「いのちについてはしっかりツッコミ」ということで、いのちの大切さについて聖書に基づきつつ書かれています。胎児を聖書としてどう理解するかの洞察も圧巻であり、十字架の恵みといのちの尊さの論述には、読みながら、いのちの尊さに心揺さぶられる思いがしました。
本書を青年会の読書会でぜひ用いてほしいですし、中高科の教師は必読の一冊です。
恋愛、結婚、性、いのちに関心のあるすべての人に読んでいただきたい一書として皆様に推薦したいと思います。