ブック・レビュー 神の道を指し示す手引書


渋沢浩二
国際ナビゲーター 主事

本書は、太平洋放送協会(PBA)が、世の光(ラジオ番組)やライフ・ライン(テレビ番組)で放送された内容をまとめ、バイブルメッセージ集にしたもので、十一人のメッセンジャーたちによって書かれています。それぞれのメッセージがバラエティーに富んでおり、どれを読んでも、太陽の光が心に射し込んでくるような心温かな気持ちにさせてくれます。
現代の人々が人生で直面する問題に対して、的確な聖書のみことばの真理を加えながら、わかりやすく解き明かし、心の栄養剤として語ってくださっています。まるで、十一人の料理人が、心と体の不調を感じている人々に、必要な栄養価を加えたレシピをもって、食べやすくおいしい料理にして提供してくださっているかのようです。
例えば、安海靖郎牧師の「希望を与えることば」では、人の語った一言が、心に傷を与え、自殺にまで追い込むこともあれば、聖書のことばが人に希望を与え、生き返らせることがあることをわかりやすい実例を通して語られています。
一つひとつのメッセージが、短いエッセイのように語られているので、読みやすく、心に残り、引用されている聖書のみことばが、自然に心に入ってきます。
神の道を指し示す手引書として、求道者にも、信仰を持って間もない方にも、簡単に読め、それでいて希望の光をともしてくれます。
このメッセージ集は、毎年一冊ずつ出版されており、すでに昨年の版をお持ちの方も多いと思います。廉価ですので、ご自分だけのものにせず、親しい方へのプレゼントとして、また、教会の入り口に置いて、新来会者への贈呈品として用いられてもよいでしょう。教会でも、個人でも、気軽に渡せる本として大いに用いられることを期待しています。

「今日も空には太陽が!」
四六判 287 円+税
いのちのことば社