ポケット人物伝 4 アメリカのリバイバルの歴史を変えた
チャールズ・フィニー
チャールズ・グランディソン・フィニーの生涯をひと言で表現するなら、「リバイバル」ということばがふさわしい。それは彼の驚くべき生涯のうちに隠された、宝の蔵を開く鍵である。
フィニーがアメリカの大リバイバルにおいて際立つ存在であり、歴史の流れを変える働きをしたということに異論をはさむリバイバル研究家はいない。彼が行く所どこでも、霊のいのちが燃え上がり、福音に関して地域社会全体に影響を及ぼした。フィニーのもとに起きたリバイバルが高まるにつれて、教会出席者が激増した。彼はおよそ50万の人々の回心に直接、あるいは間接的にかかわったとされている。
弁護士、大学教授、牧師、そして伝道者として、チャールズ・フィニーはリバイバルの働きを半世紀にわたって指導した。その記録はアメリカでもほかに類を見ない。その働きから新しい伝道運動が誕生し、今日もなお続いている。
彼は、「神の国とその栄光のために、聖霊の力によって聖書的なキリスト教に立ち返り、それを実践する」ことにその生涯をささげた。
フィニーは真理をはっきりと説き明かし、聞く者に罪を深く認識させ、その人生を一変させた。今日の教会も、彼がクリスチャンの生活における聖霊の働きについてどのように理解していたかを学ぶなら、大きな結果を見るに違いない。
その働きの原点には、彼自身の、罪に対する深刻な悔い改めと聖霊との出会いの経験がある。
「聖霊が私に降り、私のからだとたましいを突き抜けられたかのようだった。電気の波のような高まりが押し寄せ、引いては押し寄せて来た。愛が波のように、あとからあとから打ち寄せて来るようだった。そうとしか言いようのない経験だったのである。それは神の息吹きそのもののようだった」
この経験の後、まもなくフィニーは伝道生活に入った。