八ヶ岳のふもとから 第10回 野菜が主役、秋のグラッセ

松村登世

八ケ岳南麓の10月は、朝夕の冷え込みとともに、家の周りの落葉樹がいっせいに赤や黄色に色づきはじめる。そして、わが家の畑の秋野菜も、早く食べて!というように実を結ぶ。
大きなかぼちゃ、真っ赤な京にんじん、ブロッコリー、インゲンやそらまめもまだ健在! どの子も主役にしてあげたい! そんな思いで料理するとこんな感じになってしまう。味付けもシンプルに素材の味を生かして、蒸したり、煮たり、焼いたりすることが多い。若い人にお出しする時は、最後にバターでからめたり、チーズをかけたりもする。余ったときは、クリームスープに入れる、といった具合で収穫したものはなんとかして使い切るようにしている。どうしても使い切れないときは固めにゆでて冷凍もするけれど、野菜はなんといっても新鮮なものがおいしい。
わが家の食卓はたいてい旬のものだけれど、これから作物のできない冬に備えて保存野菜も大切。玉ねぎやジャガイモ、ニンニクなども作っているので、それを冬の間大切に使う。
こんなに豊かな森の生活ができることに感謝の日々である。森には多くの生物が住んでいるので、たまにキツネに干し柿を取られたり鹿に花芽を食べられたりするけれど、私たちも彼らの住みかへの侵入者。今では「あらあら」と言いつつすぐに諦めるのだ。

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編集者より

この8月、所属するイムマヌエル教団の青年キャンプに参加して、そこで初となる書籍の物販をしてきました。16点、111冊だけを厳選し、本当に必要としている人に届けば、と願って行ったのですが、予想以上に恵まれた機会となりました。普段は編集をしていますが、良い本をすすめることも大切な仕事ですね。(永倉)

北陸の地で友人が牧師を務める教会の献堂式に出席してきました。初代牧師が若くして召天されて以来、牧師不在の時代が長期にわたったこちらの教会。多くの困難を乗り越えてこの日を迎えられたことを伺い、主の働きと導きを感じて心から感動し、また励まされるひと時になりました。(加藤)