天使のパレット ともにいてくださる主
相馬 幸恵
片柳福音自由教会会員
ある日、とても辛いことがありました。あまりの辛さにいてもたってもいられず、一人、晩秋の農道を、あてもなくとぼとぼと歩き出しました。沈んだ心からつき出てくる祈りのことばは、神様に対する愚痴のようなものばかりでした。神様は何か理由があって、私をこのような目に遭わせられたということは頭で分かっていても、心の底ではどうしても受け入れることができませんでした。
どれくらい歩き回ったでしょうか。夕べの雨でしっとりと濡れた落ち葉が心地よく、湿った土のにおいが少しずつ私の心をほぐしてくれました。そのとき、誰かにそっと肩を叩かれたような気がして、思わず後ろを振り向きました。でもそれは人ではなく、真っ赤に紅葉した柿の葉が風に吹かれて、私の肩に落ちてきたのでした。
美しい一枚の柿の葉を見たとき、心の中に神様の声が聞こえてきたような気がしました。「わたしはどんなときも、おまえを愛しているんだよ」
そうだった。いつでもイエス様は私を愛し、一緒にいてくださった。そのことがわかると、心の中の冷たい氷はスーッと溶けだし、涙となって私の内から流れ出していきました。
クリスマスは、神様のかけがえのないひとり子、イエス様を私たちにプレゼントしてくださった日です。この最高のプレゼントに心から感謝をささげます。