往復メール shioya Vol.5 クリスマスに歌う
塩谷達也
シンガー/ソングライター/プロデューサー JECA 西堀キリスト福音教会会員
僕が、初めて教会で歌ったのはクリスマスでした。まだ洗礼も受けていなかった僕に、キャンドル・サービスの特別賛美をゆるしてくださった母教会の牧師夫妻、教会員の皆さんに今でも感謝しています。
あの時の、震えながら神の御前に立つ畏れと、ただ主に向かって歌おう、という決意が、僕の賛美の原点。それは今でも変わりません。賛美をする時に、僕の目の前から聴衆は消えてしまいます。本当に僕はエンターテイナーではなく、ゴスペルシンガーだと、自分でも思います。
キャンドル・サービスの真っ暗な礼拝堂に、一本一本キャンドルが灯ってゆく光の輪の中に立ち、闇の世界に光であるイエスが来てくださったことに貫かれた瞬間を忘れません。クリスマスを想う時、僕はいつも、キャロルが歌われる前の、静まりかえった礼拝堂に灯ってゆくキャンドルを見るのです。その時、みことばの真実がせまってきて、ただただ感謝があふれてきます。
この方にいのちがあった。このいのちは人の光であった。
光はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち勝たなかった。(ヨハネ1:4,5)
あれから、敬と二人でいくつものクリスマスの賛美を重ねてきました。また、ソロで、バンドで、クワイアで、レコーディングで、本当に様々な場所で、クリスマス賛美の時が与えられてきました。けれども、どんなに華やかで大きなクリスマス・コンサートにおいても、賛美が始まる前の、暗闇にキャンドルが灯る瞬間の、あの言葉で言い表せないほどの喜びを胸に刻んで賛美したいと思っています。
イエス・キリストと共にいる僕のクリスマス体験は、20代後半からだったけれど、敬は僕と違って小さい時から教会学校に行っていたから、また違ったクリスマス体験があるはずだね。