心の通い合う夫婦関係 ─ よりよいコミュニケーションの秘訣 ─ コミュニケーションの大切さ

ジョナサン・ベネディクト
ファミリー・フォーカス・ジャパン スタッフ

 私たち男性は帰宅すると、殻に閉じこもってストレスから逃れようとします。妻が一日どれほど散々な目に遭ったかを聞く気にはなりません。自分の仕事上のトラブルを話しても仕方がありません。子どもと遊ぶ元気も残っていません。家族には、ただもうほうっておいて欲しいのです。しかし、家に帰っても、そうやって家族の必要を無視し、家族との心の触れ合いをしないなら、現状は悪化していくだけです。家庭問題の原因の多くは、とても単純なものなのです。あなたの注意をそこに注げれば、それでコミュニケーションがとれ、問題は解消できるのです。

 女性のニーズ

 女性の最も大切なニーズの一つは会話だと言えます。妻は夫と語り合い、その思いや経験を分かち合いたいと願っています。
 小さな子どものひとり遊びを注意して見たことがありますか。女の子はたいてい、おしゃべりをしながら遊びます。抱いている人形を赤ちゃんに見たて、お母さん役をします。他方、男の子はあまり話しません。たいていは、「ぶーぶー」「ゴワー」「ダダダダッ」というような音をたてます。女性が会話能力において男性にまさるのも、無理はありません。女性は、話を聞いてくれて話し相手となってくれる夫を必要としています。妻の話を聞く夫は、妻を愛していると言えるでしょう。

 心の通いあう会話

 ところで、あなたは男女の話題の違いに気付いたことがありますか。男性は、スポーツ、仕事、趣味、哲学、それから他の多くの話題について話します。しかし、自分の気持ちや人間関係について話すことはまれです。それにひきかえ、女性は多くの場合、友人や同僚、自分の兄弟や子ども、そして夫に、人間関係や自分の気持ちについて話します。女性は自分や他人について深く考え分析します。しかし、男性は人間関係については、表面的なことばかり話します。

 男性たちは、妻に対して心を開くことを学ぶ必要があります。そんなことをしたことがないという男性は意外と多く、妻に対して一生心を開かずに終わる男性もいるくらいです。

 その結果、彼らは深いレベルで妻と一体となる経験を味わえません。多くの男性にとって、心の深い感情を話すことは、小さい頃から培われた「男らしさ」のイメージにそぐわないのでしょう。ですから、男性が弱さを隠さず、自分の仮面の奥に隠れた真実を妻に知らせるのには、勇気がいるのです。

 しかし、恐れる必要はありません。なぜなら、ほとんどの妻は、夫の声にならない本当の気持ちを知りたいと切望しているからです。夫が妻に心を打ち明けるなら、二人の関係がますます深くなり、今まで見えていなかった世界が見えてくるようになります。ふさわしい時に自分の気持ちを上手に妻に話せる夫は、妻からの愛と親密さという豊かな報いを得るでしょう。

 男性のニーズ

 夫には、妻からほめられ、励ましを受けたいという思いがあります。妻に認められ、励ましを受けている夫は、困難な仕事にも雄々しく立ち向かい、一人では決してできない大きな仕事を成し遂げることができます。逆に、妻から尊敬されず批判ばかりされている夫は、失望してあきらめてしまいます。ですから、夫がおっちょこちょいだったり、妻が期待するほど頭が良くなかったとしても、妻は夫をけなしたり、焦って意志の決定を夫から奪ってしまわないことが大切です。妻は、夫をなじるのではなく、責任を果たすように上手に促して、よりよい夫になっていくように忍耐を持って見守る方がずっとよいのです。妻の態度は、人間としての夫と、そしてその仕事に大きな影響力を持ちます。

 米国で成功しているビジネスマンは、夫婦関係がうまくいっている人がほとんどだという調査結果があります。男性がビジネスに成功したのは、家庭でのいざこざに足を引っ張られることなく、妻が夫を心から支えていたためだったのです。妻は、あらゆる機会をみつけて、夫をほめるべきです。今はまだ彼女の理想には遠かったとしても、長い間には彼女の励ましは大きな違いをもたらすのです。

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