時代を見る目 192 リーダーの要件<3>
すべてについて感謝しなさい

泉田 昭
日本キングス・ガーデン連合 会長

    生きて、責任をもって働いていると、いつも問題に直面する。そのとき、たじろいだり悩んだりしないで、「問題があるのが問題ではなく、問題をどう解決するかが問題である」と問題の解決に力を尽くすことにしている。 最初のエルサレム教会においても問題があり、アナニヤと妻サッピラは土地を売った代金をささげるとき、ごまかして一部分だけ持参し(使徒5章1-2節)、食物の分配についても、ギリシヤ語を話すユダヤ人からヘブライ語を話すユダヤ人に対して、自分たちの寡婦が疎かにされているという苦情が出た(同6章1節)。それらの問題を正しく解決したとき、教会は祝福されて「神のみことばは広まり、エルサレムにおいて、弟子の数が急激に増え、祭司まで多くの者たちがこの信仰に従うようになった」(同6章7節/以下すべてニューバイブル)。
 問題が起こると他の者を非難したり、困難に直面すると絶望するのではなく、むしろ愛と信仰をもって積極的に解決してピンチをチャンスにし、賛美と感謝をささげるようにしたい。
 パウロは、テサロニケのクリスチャンに多くの勧めをし(Ⅰテサロニケ5章12-15節)、次のように述べている。

   いつも喜んでいなさい
     絶えず祈りなさい
       すべてについて感謝しなさい(同5章16-18節)

 漢文調に訳すと、常時喜悦、不断祈、万事感謝となり、私はこれを座右の銘としている。
 それによって、多くの問題を解決し、困難を克服できるだけではなく、喜びと感謝にれることができるようになった。
 一つの福祉施設、キングスガーデンをつくるためには、多くの困難があり、二十億円を超える経済的必要があり、百人を超えるスタッフを採用しなければならない。無力で貧しい私には到底できないことで、完成したときに全能の神が働かれたことを実感する。
 そのことを毎日の生活の中で経験するとき、困難と問題の中でもいつも喜び、絶えず祈り、すべてを感謝することができ、祝福はますます豊かに満ちれるようになる。すべてに感謝しながら、毎日を共に生きよう。