時代を見る目 215 3・11――あの日の記憶、そして今 [8]主の山には備えあり(2)
村山勝德
栗駒高原バプテスト教会 伝道者
介護いつくしみの家 施設長
震災1週間が過ぎても、電気、水道、電話が復旧しない中、クリスチャンの職員たちと祈っていると、「主の山には備えあり」のみことば通りに、電気の必要のための発電機が2台与えられました。水や食料は、近隣の農家や、栗原市から配給されました。そして、非常に心強かったことは、主にある兄弟姉妹の教会から支援物資が搬入されたことでした。特に、近隣の教会だけでなく、東京にある「東京キリスト伝道館」を通して、大変多くのクリスチャンの方々からたくさんの支援物資をいただきました。それらの支援物資は、施設の利用者と職員だけでなく、当方の教会を通して近所のコミュニティーの人々にも配給することで、教会の働きとして証しができました。
さらに、ディーゼルワゴン車2台とディーゼル乗用車1台も購入することができ、農家の方々から、春の田打ちや代かきのためにトラクター用に備蓄していた軽油200リットルのドラム缶3本や、ガソリンスタンドから軽油を多量に購入することができました。それによって、ガソリンがない職員を送迎して、出勤してもらいました。
また、購入したワゴン車で、隣りの山形県新庄市まで、往復約200キロの距離を食料や日常用品購入のために4往復できたことで、利用者の方々の生命を守ることができました。
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震災の教訓として言えることは、次の3つです。第一は、神様に助けを祈り求めること。第二は、非常時に備えて必需品を確保していること。第三は、皆で力を合わせて励まし助け合うこと。これらがそろうことで、今回の震災の危機を乗り越えられました。
介護いつくしみの家と教会のために、お祈りしてくださり、支援物資を提供してくださった方々に、この紙面を通して心から御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
東京キリスト伝道館ホームページより
《 追記 2011.03.22 》
今日、介護施設から連絡がありました。ライフラインの一部が復旧、施設周辺の様子を視察することができたそうです。その視察で、いつくしみの家以上に物資を必要としている介護施設があるということが分かったそうです。
いつくしみの家の方たちは、教会からの支援物資をそうした方たちにも分かち合いたいと言っていました。