続 四十路へのずっこけ恋愛道 教訓十 何でも話せる仲間は励ましの素です

松本望美
北朝鮮宣教会所属

ぶっちゃけ&holyな話mixで
何でも話せる仲間は励ましの素です。

 毎年恒例、台湾宣教に行ってきた。

 七人の二十代から四十代の独身女性が参加し、女子部屋はまるで修学旅行のような雰囲気になった。

 炎天下の中の移動や訪問、集会での出し物などで毎晩クタクタになりながらも、私たちは「修学旅行な夜」を楽しんだ。

 修学旅行といえば、当然お約束のように恋愛話が始まる。

 「ねえ、Sちゃんの好きなタイプって?」

 「私はね~、自分を楽しませてくれる人が好きなの」。

 「へえ、タレントでたとえるなら?」

 「ネプチューンのホリケン(堀内健)!」。

 その言葉を聞いて、Sちゃんのとなりの布団ですっかり眠りに入ったと思っていたYちゃんが飛び起きた。

 「ホ、ホリケンって言いましたっ!?」

 「な、なぜホリケン!?」と周りは絶叫に近かった。

 「じゃあ、Yちゃんは?」とSちゃんが聞けば「私は、名倉潤がいいですね」。

 「はあ? あのタイ人のような人!?」と周りは驚いている。「だって機転が利くし、頭がいいし!」とすっかり目が覚めた様子のYちゃんが力説する。

 「なんで、ネプチューン……?」という私の声をかき消すかのように、Jさんが「だったら原田泰三がいいよ~!」とあとに続く。……だから、なんでネプチューンの中から……?

 「望美さんは、誰がタイプですか?」とふられ「え~! ネプチューンの中で!?」とのけぞる私に、「いや、お笑いタレントの中で」って……なんで、お笑い限定なのよ?

 「望美さんは、福山雅治ですよね?」と言った人が「私も顔だけなら藤木直人が好きです。でも、トーク番組では全然面白くないけど」とプロデューサー並みの厳しい意見。

 さっきまで荷物整理をしていたM子が急に「私は三浦友和がいい!」と発すれば、「なんか昭和っぽいですな」と一同。「これ、連載のネタにするんでしょ?」「どうholyにまとめるの?」と聞かれた。

 「それぞれが違う教会から集まった七人のメンバーであるが、何でも心開いて話せるのはやっぱり神の家族だからだろう……とか?」と言えば、「あはは! そんな霊的な話でもない!」と一同。

 台湾滞在中、病院や老人マンションを訪問したり、訪問先の目の前の一人の人に集中して福音を伝えたり、時には、周りの空気を盛り上げるために女であることを捨てたり(?)……と持ち味を生かしつつ、神様に仕えた女子部屋の仲間たち。将来どんな「夫」が与えられていくのか?

 神様のカップリングは完璧ですが、Sちゃんにホリケンのような夫だったら、まずはあんぐりしちゃうと思います。