風色のカレンダー 21 ブルーベリー
相馬幸恵
ミニチュアクラフト作家
自宅から10分くらい歩いたところに、市場向けに出荷する花を栽培している農家があります。7、8年前の秋だったと思いますが、買い物の帰り道に自転車でその畑の小道を通ると、ちょうど菊の花が満開でした。思わず歓声を上げて眺めていると、農家の奥さんがひょっこり出てこられました。
「好きなのを摘んでいいよ。なんかあんたの笑顔を見ていると私のほうがうれしくなるわ。野菜も持っていきな」と、おいしそうな野菜もいただきました。奥さんとは、それ以来親しくお付き合いさせていただいています。
今は、ブルーベリーの季節。太陽の光をたっぷり浴びて、夏の終わりまでどんどん甘くなり、秋には美しい紅葉となります。ブルーベリーの透きとおった色を見ていると、四季折々の自然の恵みに、感謝の気持ちがあふれてきます。