CD Review ◆ CD評 「A Deeper Level」
山崎維子
日本福音キリスト教会連合・本郷台キリスト教会会員、奏楽者、音楽ミニストリーコーディネーター
人種も民族も越える賛美
イスラエル&ニューブリードの初来日コンサートに出掛け、イスラエル・ホートンが、ニューブリード(コーラスとバンド)をリードしながら、すべての聴衆を、神に向かわせ、礼拝へ導いている姿を見せていただいた。東京二回、大阪二回のコンサート会場もほぼ満員だったそうだ。昨年秋に発売された「A Deeper Level」では、彼のワーシップリーダーとしての実力が発揮されている。彼の生まれ、育ちは、異文化の混じり合うところだった。天の賛美に、人種の違いも、民族の違いもないということを掲げ、だからこそ突き抜ける賛美である。そして、ゴスペルといっても、種々多彩な音楽が飛び出してきて、現代の音の洪水に耳慣れている私たちをスピーディーに変わるサウンドをもって魅了する。イエス様は、すべての壁を壊すことができる方で、勝利を与えられたものとして、音楽をもってそのことを語ること。彼は、自分の役割を知っている。大きなメッセージを託された選ばれたミュージシャンである。
全十七曲は、ダイナミックでゴスペルとワーシップが混じり合っていて、それぞれ個性あふれるサウンドとリズムを体験できる。最初は深いワーシップで始まる。「So Come」。「Say So」や、「I Know Who I Am」は、思わずジャンプしたくなるような躍動感にあふれている。「With Long Life」は、とてもスピリチュアルで、イスラエルのソロが印象的、ストレートに神に向かわせる。「Identity」では、アフリカンのリズム。ヒップホップや、R&B、そして美しいメロディーなど、音楽としても楽しめるが、「Deeper」では、ダーリン・チェックの祈りで始まり、力強く神に訴える魂からの叫びは、最高潮に達し、「We Have Overcome」で、勝利の賛美を歌いきっている。私たちは、臨在の中で、神の国の素晴らしさと愛に触れることができる。最後は「You Are Not Forgotten」と優しく語りかけてくる。四十日間の断食にチームで取り組み、祈りによって制作したこのCDは、ゴスペルファンをイエス様の元にお連れする力を持ち、そして、ワーシップの深みへと導くに違いない。
* 山崎維子ピアノワーシップCD「イエスに愛されて」3/20発売