CD Review ◆ CD評 『ハートフィルド Heartfilled 』
ベドウ福沢 路得子
ゴスペルシンガー
彼女の歌声を通して、イエス様の光が日本の隅々にまで
小学生殺傷事件、筋弛暖剤混入事件、婦女暴行事件、児童虐待、地球温暖化問題、自然破壊……。毎日、暗いニュースが新聞をうめつくす。人々の心は疲れ果て、政治、教育、経済などの分野でも解決策のない問題を抱えている。環境、自然までも狂い始めている。この先どうなるのか、誰にもわからない。しかし太陽だけは変わることなく時がくると、闇を裂くようにして静かにあたたかく大地を照らす。そして今、暗闇に覆われた日本の隅々にあの太陽の輝きのように、あたたかな天使の歌声がやさしく響きわたる。彼女は歌う……。
傷つくのを恐れる心は
踊ることを けっして学べない
夢から覚めるのを恐れていては
危険を冒すことは けっして出来ない
心を開くことをしない者は
与えることは けっして出来ない
死ぬのを恐れる魂は
生きることを けっして学べない (「ローズ」より)
彼女の生きざまを知り、彼女の笑顔に出会い、どれほど多くの人々が涙を流しただろう。彼女の歌う一曲、一曲の中に、人間として、女性として、そして何よりも神を愛する者としての姿を見、ある時は、心励まされ、ある時は、心洗われる。またある時は心揺さぶられる。
今、彼女のこのアルバムは、日本中のどんな小さなお店でも、目にすることができる。新星堂では、クラシック&ジャズ部門ですでに九位に入っている。クリスチャンの方々だけでなく、多くの神様を知らない人々が、彼女のCDを手にとり、聴き入り、他の音楽とは違う何かを感じる。
神様が御手を動かしておられる。この暗闇に満ちた日本を、まだ見捨ててはおられない。彼女の歌声を通して、イエス様の光が静かに、そしてやさしく、日本の大地の隅々にまで届いている。人々のすさんだ心は、イエス様のあたたかな愛の光であふれ始める……。