CD Review ◆ CD評 『リラ2003 きっと朝には』

『リラ2003 きっと朝(あした)には』
本多 守
八千代聖書教会伝道師

素直な気持ちにさせてくれるアルバム

 なぜこんなに、心が痛むのだろう。
 なぜこんなに、涙が出るのだろう。
 なぜこんなに、優しいのだろう。

 私が初めてリラの歌声に出会ったのは、献身について悩んでいた時でした。様々な思い、悩み、不安を抱えて、とある「献身者の集い」に参加していた時のことです。私の前にリラのメンバーが立ち、その唇から流れ出る歌声を耳にすると、なぜか私は涙をこらえる事ができませんでした。リラのかもし出す空間の中で、何かを感じ取っていました。

 あの時にリラが私に与えてくれた感動とは、メロディーのすばらしさや歌声の美しさだけではありません。あの深い感動を受けたのは何よりも、リラの持つ純粋さに触れたからだったのでしょう。彼らの賛美には混ざり気がありません。「神の栄光がほめたたえられるために」その混ざり気のない純粋さは、私が神様の前に立つために、最も必要なものでした。平安が与えられました。

 日々の忙しさの中に、なかなか心を整える事ができず、落ち着くことが難しい日々。神様に祈るときに、何か心の中につっかえるものがある。それを取り除きたいのに、神様の前に素直に出たいのに、何かが妨げている。あの解決していない問題? やらなければならない、あの事。そして、自分自身の罪……。それらすべてを包み込む、神の愛にあふれた素直な賛美に身を委ねるとき、自然と心が神様へと向っていく。それがリラの賛美です。

 リラの曲は、私が素直な気持ちで神様の前に出ることができるようになれる、そのような力を持っています。

 新しいリラのアルバムが発売されます。このアルバムは多くの人々に、神様への純粋な思いを起こさせる事でしょう。一人でも多くの方々に、このリラの賛美が届きますように、祈ってやみません。