CD Review ◆ CD評 『j-worship vol.1』
永井信義
拡大宣教学院 学院長 / 東北中央教会 牧師教会牧師
新しいP&W(プレイズ&ワーシップ)の発信
いわゆるプレイズ&ワーシップ(以下P&W)というジャンルの教会音楽は、1985年ぐらいから(米国でIntegrity社が毎月のように新譜を出し始めたのはこの頃ではなかったかと記憶するが…)その勢いを増し、今や世界の一大潮流となっている。今夏、ミャンマーの教会での奉仕に出かけたが、そこでも比較的新しいP&Wがミャンマー語に訳され、力強く賛美されていた。また、P&Wは教派や教団の壁を越えて用いられていることからも、世界の隅々まで影響を与えていると言えよう。
「j-worship vol.1」を聴いて、日本のP&Wの成長とともに、日本からの新しいP&Wの発信という可能性を感じる。一つに、それはすでにワーシップ・リーダーとして活躍中のジョシュア佐佐木氏だけでなく、森谷優香や川島諭といった新しいミュージシャンたちがフューチャーされているからだ。そういう意味で今までにないフレッシュな印象を与える一枚である。
また、聴くほどに制作に携わっているミュージシャンたちの「日本の賛美の新たなスタンダード」を目指そうとする意気込みを感じる。「新リビングプレイズ」、つまり、新しい、生き生きとした、神への賛美がこのシリーズを通して創り出されていくことが期待できる。
さらに、「Prelude」に始まり「Postlude」に終わるCD全体を聴くことによって、神への礼拝を体験できるように配慮されていることもうれしい。いつも手元に置いておきたい一枚である。
かつてケニアで奉仕をした時、アメリカや日本などでよく歌われているP&Wのいくつかが、現地の人たちに実にフィットするアレンジで歌われていたのを思い出す。「j-worship」が最先端のP&Wを紹介するだけでなく、日本人の感性や音楽性にフィットするアレンジ、作品を提供するシリーズへとさらに発展することを心から願う。