CD Review ◆ CD評 『Savior』(セイヴィヤ)
和泉 ちぬ
俳優
すてきな詩は、神様の恵みを確認させてくれる!
国分さんとの出会いは、私がパーソナリティを勤めているラジオ番組でした。最初、国分さんは、普通の女の人、そんな印象でしたが、話をするうちに、出てくるわ、出てくるわ、信仰、人生、仕事……。きっと、限られた時間の番組でなかったら、一晩中でもおしゃべりしていたことでしょう。そしてまた、音楽を聞いてビックリ。久々に大人の女の人の歌を聞いたかなぁという次第。力が入り過ぎてこっちが苦しくなるようなものではなく、さりげなく、優しく、そして強く………私が役者をやっていて、目指しているもの、そのものでした。
でもその事が、どんなに難しく、大変な事か、自分の経験からも分かります。きっと、山あり谷ありの日々の中から一歩一歩、確実に越えてきた結果でしょう。
そしてその一つずつに、神様の赦しと祝福が与えられ、国分さんの人柄と音楽に、何とも言えぬ心地良い香が放たれている、そんな気がします。
きれいな高音は、イメージを与えてくれます。優しいメロディは、仕事から疲れて帰ってきた私に、癒しを与えてくれます。素敵な詩は、神様の恵みを確認させてくれます。
何を差し出せるだろう
こんなにも小さな
何も持たない私だから
赦されてる愛されている
あなただけを見ていよう
綴られた真実すべて
受け取って行くために
〈「Savior」より〉
人はだんだん人生を重ねるごとに、良い意味でも悪い意味でも、いろんなものがくっついてきます。そのくっつきをどこまで削ってシンプルにしていくか、その本物志向と大胆さを感じさせてくれるアルバムです。