CD Review ◆ CD評 『Women of Hope
詩篇23篇』

Women of Hope 詩篇23篇
光野 定義
大阪シャローム レーナ・マリア ジャパンツアー事務局 代表

ひとつの泉に、水といこいを求めて集う羊の群れのように

 緑の牧場にわれを伏させ、いこいの水のみぎわにともないたもう……

 詩篇二三篇のみことばに、私はこれまでどれほど励まされてきたことでしょう。心が荒れ、すさんだ生活を送っていた十代の頃、私は川崎重工で働いていました。仕事を終えて寮に戻ると、決まって近くの教会からチャイムの音がきこえてくるのでした。その豊かで優しいメロディに、空虚で荒れた私の心は不思議な安らぎを感じました。

 それが私と賛美歌の出会いでした。賛美を通して、死んでいたような私の心が生き返り、神の愛にふれ、献身の思いをもって教会で奉仕をする者になりました。

 その後、テープ伝道の働きに導かれて現在に至るのですが、「いこいの水のほとり」にいるようなときもあれば、「死の陰の谷」を歩くようなときもあります。しかし、主の慰めは私たちの思いを越えて確かにあるのです。また、苦しく絶望してしまうときに、賛美を通して心が癒され、つよめられていくのです。

 今回この「Women of Hope 詩篇23篇」のCDを聴いて、ふたたび神様の愛と慰めを感じることができました。現在、活躍されているクリスチャン女性シンガーのオムニバスアルバムは、まるでひとつの泉に、水といこいを求めて集う羊の群のようです。同じ神を信じ、みことばに励まされ、受けた恵みを賛美とともに神様にお返しする、すばらしい信仰の証しです。

 詩篇二三篇を通して与えられたこの珠玉のコンテンポラリー・クリスチャン・ミュージックは、今を生きる人々にふさわしい音楽アレンジで聴く者にいこいの時間を約束します。このみことばがいかに多くの人々の心をとらえ、励ましと慰めを与えてきたか、この六曲を聴いただけでも手にとるようにわかるミニアルバムと言えるでしょう。

 弱さをおぼえている方への励ましや、祝福の祈りを込めたプレゼントとして豊かに用いられますよう、期待しています。